竜王とモンスターたちの関係
前回のポイントは、「何らかの理由により、竜王はラダトームに強力なモンスターたちを送り込めない」ということだった。今回は、その理由を解き明かしていこうと思う。
まず、アレフガルドのモンスター分布をおさらいしよう。アレフガルドは、一定の法則でモンスターたちが地域を「支配」している。ここでいう支配とは、「モンスターの活動により、一般の人々が通常生活を営めなくなっている」状態を指す。もちろん、支配を命じたのは彼らの親玉である竜王だ。しかし、これまでにも書いてきたとおり、竜王とモンスターたちの連携はうまくできていない。むしろ、「連携という考えかたがない」と言ったほうがしっくりする。そうでなければ、ロトの子孫はああまでゲリラ活動を成功させることができないはずだ。
モンスター同士の連携はない。しかし、各地域に送り込まれた彼らは、その地に留まり続けている。明らかに、竜王とモンスターたちは「軍隊における指揮官とその配下」という関係ではない。モンスターたちは、どこかしら「気ままに行動している」ように見えるから、強制力のある関係ではないのだろう。では、いったいどのような関係なのか。
話を少し変えよう。アレフガルドの住人は、竜王を「魔王」と呼んでいる。魔王とは魔、すなわち、悪魔や魔物を統べる王だ。では、もともと悪魔や魔物はどこにいるのか? 少なくとも人間界にはいない。魔界や異界と呼ばれる、人間の住む世界と異なる世界にいるのは確かだ。
このことから、一つの仮説を立ててみる。竜王は、モンスターたちを魔界から召喚しているのではないだろうか。そして、なんらかの契約を結び、各地域へと送り込むのだ。この仮説であれば、竜王とモンスターとの間にある、緩やかな主従関係が説明可能だ。モンスターたちは召喚されただけに過ぎないから、竜王の命令を絶対的に聞く必要がないというわけだ。では、最初に掲げた問いかけ−ラダトームにモンスターを送り込めない−はどうだろう。人間が悪魔を召喚するには、強い魔力が必要だ。同じことが竜王にも言えるはずだ。強力なモンスターを召喚しても、召喚した時点で魔力を消費してしまい、遠くの地へは送り込めないのではないだろうか。逆に、弱いモンスターは召喚するための魔力が小さいため、遠方へ送り込めるというわけだ。
この仮説ならば、アレフガルドのモンスター分布を説明することができるかもしれない。しかし、大量のモンスターを召喚して各地へ送り込むためには、極めて大量の魔力が必要となるはずだ。竜王は「魔力」をどこから得て、維持しているのだろうか。
今回のポイント
・竜王は魔力を使ってモンスターたちを召喚し、各地へ送り込んでいるのではないか?
・竜王はどのような方法で魔力を維持しているのか?
まず、アレフガルドのモンスター分布をおさらいしよう。アレフガルドは、一定の法則でモンスターたちが地域を「支配」している。ここでいう支配とは、「モンスターの活動により、一般の人々が通常生活を営めなくなっている」状態を指す。もちろん、支配を命じたのは彼らの親玉である竜王だ。しかし、これまでにも書いてきたとおり、竜王とモンスターたちの連携はうまくできていない。むしろ、「連携という考えかたがない」と言ったほうがしっくりする。そうでなければ、ロトの子孫はああまでゲリラ活動を成功させることができないはずだ。
モンスター同士の連携はない。しかし、各地域に送り込まれた彼らは、その地に留まり続けている。明らかに、竜王とモンスターたちは「軍隊における指揮官とその配下」という関係ではない。モンスターたちは、どこかしら「気ままに行動している」ように見えるから、強制力のある関係ではないのだろう。では、いったいどのような関係なのか。
話を少し変えよう。アレフガルドの住人は、竜王を「魔王」と呼んでいる。魔王とは魔、すなわち、悪魔や魔物を統べる王だ。では、もともと悪魔や魔物はどこにいるのか? 少なくとも人間界にはいない。魔界や異界と呼ばれる、人間の住む世界と異なる世界にいるのは確かだ。
このことから、一つの仮説を立ててみる。竜王は、モンスターたちを魔界から召喚しているのではないだろうか。そして、なんらかの契約を結び、各地域へと送り込むのだ。この仮説であれば、竜王とモンスターとの間にある、緩やかな主従関係が説明可能だ。モンスターたちは召喚されただけに過ぎないから、竜王の命令を絶対的に聞く必要がないというわけだ。では、最初に掲げた問いかけ−ラダトームにモンスターを送り込めない−はどうだろう。人間が悪魔を召喚するには、強い魔力が必要だ。同じことが竜王にも言えるはずだ。強力なモンスターを召喚しても、召喚した時点で魔力を消費してしまい、遠くの地へは送り込めないのではないだろうか。逆に、弱いモンスターは召喚するための魔力が小さいため、遠方へ送り込めるというわけだ。
この仮説ならば、アレフガルドのモンスター分布を説明することができるかもしれない。しかし、大量のモンスターを召喚して各地へ送り込むためには、極めて大量の魔力が必要となるはずだ。竜王は「魔力」をどこから得て、維持しているのだろうか。
今回のポイント
・竜王は魔力を使ってモンスターたちを召喚し、各地へ送り込んでいるのではないか?
・竜王はどのような方法で魔力を維持しているのか?
TAG : ドラクエ
竜王とモンスターたちの関係を維持するモノ
その4にて、「だいまどうは人間ではないのか?」という指摘があった。その1でも記述したとおり、まどうしやだいまどうは人間である(『ドラゴンクエスト完全ガイドブック』より)。どういった経緯なのかわからないが、アレフガルドの住人だった魔法使いが竜王側についたのだろう。「魔法を効率的に研究するのは、竜王軍に仕えたほうがよい」とでも考えたのかもしれない。
モンスターと同様、まほうつかいたちも特定の地域にだけ派遣されている。このことから判断すると、まほうつかいもモンスターと同じ契約をしている可能性が高い。悪逆の限りを尽くしていると言われる竜王であるが、自分の側につくものに対しては、人間であっても平等に扱っている。竜王はジェントルマンなのだ。
翻って、人間界にも魔法使いがいる。あまぐものつえを守っている賢者や、ラダトームにいる魔法使い……通称「光あれじじい」だ。彼らはどんな魔法を研究し、使用しているのだろうか。光あれじじいにいたっては、アレフガルドの過去にも未来にもMP回復魔法を使う者がいないのだ。かなり強力な魔法使いなのだろう。本題とは関係ないが、大いに気になるところだ。
閑話休題。前回(その4)において、「竜王は魔力を使ってモンスターを召喚し、各地に派遣している」という仮説を立てた。この仮説に基づき、今回は竜王の“魔力の源”を探っていこう。
魔力として真っ先に思い浮かぶのは、MP、すなわち呪文をとなえるためのマジックポイントだ。MPは精神力に近いパワーであると推測される。MPがゼロになろうとも、一晩グッスリト眠ればHPともども快復する。「さくばんはおたのしみでしたね」と言われても全快だ。しかし、竜王は戦闘中に召喚呪文を使わない。アレフガルドで“召喚呪文”の効果を持つのはパルプンテくらいで、しかも「とてつもなくおそろしいもの(『ドラゴンクエストIII』)」をまれに呼び出す程度にすぎない。昨今おたのしみをしていないから言うわけではないが、竜王やその配下のMPでモンスターを召喚することはないと思われる。
では、光の玉はどうだろうか。竜王がラダトーム王から奪った光の玉は、大きな力を持っていることは間違いない。が、光の玉はもともとゾーマの力を抑えるためのものだ。モンスターを召喚するために使えるとは考えにくい。
視点を変え、竜王の行動パターンから考えてみよう。竜王が行っていることといえば、竜王城に閉じこもること(?)と、アレフガルドを支配することだ。まず、閉じこもることで魔力を高めているとは考えにくい。そもそも、竜王自身が前線に出ないのはなぜだろうか。アレフガルドを過去に支配したゾーマや、彼の子孫と同時期に登場するシドーと比べて力は落ちるが、彼自身の召喚したモンスターたちよりも遥かに強力だ。彼自身が前線に出れば、ラダトームなどあっという間に陥落するだろう。にも関らず、竜王は自身の城から出てくることはない。何らかの理由で「出てこられない」と考えるべきだろう。ゆえに、彼はモンスターたちを召喚して戦わせているのだ。
つまり、こういうことになりそうだ。竜王は、アレフガルドを支配することで魔力を得ている、と。アレフガルドの大地は召喚用の魔力を生み出す。支配はモンスター召喚するための魔力を生み出し、魔力は支配を継続させる力を生む。支配の目的と手段が合致した、理想的な支配形態といえるだろう。しかし、それでも竜王は敗れ去った。アレフガルドだけの支配では召喚用の魔力が足りなかったのだ。ラダトーム攻略はそこそこにして、竜王は海の向こうへ目を向けるべきだったのである
モンスターを召喚するための魔力の源は、アレフガルドそのものであることが判明した。しかし、竜王がモンスターを召喚しなければならない理由は謎のままだ。なぜ、竜王は最強の兵力である自らを戦場に送り出すことができないのだろうか。
今回のポイント:
・竜王は、自ら戦場に出ることができず、モンスターたちを召喚している
・竜王は、モンスターを召喚するためにアレフガルドを支配し続けている
モンスターと同様、まほうつかいたちも特定の地域にだけ派遣されている。このことから判断すると、まほうつかいもモンスターと同じ契約をしている可能性が高い。悪逆の限りを尽くしていると言われる竜王であるが、自分の側につくものに対しては、人間であっても平等に扱っている。竜王はジェントルマンなのだ。
翻って、人間界にも魔法使いがいる。あまぐものつえを守っている賢者や、ラダトームにいる魔法使い……通称「光あれじじい」だ。彼らはどんな魔法を研究し、使用しているのだろうか。光あれじじいにいたっては、アレフガルドの過去にも未来にもMP回復魔法を使う者がいないのだ。かなり強力な魔法使いなのだろう。本題とは関係ないが、大いに気になるところだ。
閑話休題。前回(その4)において、「竜王は魔力を使ってモンスターを召喚し、各地に派遣している」という仮説を立てた。この仮説に基づき、今回は竜王の“魔力の源”を探っていこう。
魔力として真っ先に思い浮かぶのは、MP、すなわち呪文をとなえるためのマジックポイントだ。MPは精神力に近いパワーであると推測される。MPがゼロになろうとも、一晩グッスリト眠ればHPともども快復する。「さくばんはおたのしみでしたね」と言われても全快だ。しかし、竜王は戦闘中に召喚呪文を使わない。アレフガルドで“召喚呪文”の効果を持つのはパルプンテくらいで、しかも「とてつもなくおそろしいもの(『ドラゴンクエストIII』)」をまれに呼び出す程度にすぎない。昨今おたのしみをしていないから言うわけではないが、竜王やその配下のMPでモンスターを召喚することはないと思われる。
では、光の玉はどうだろうか。竜王がラダトーム王から奪った光の玉は、大きな力を持っていることは間違いない。が、光の玉はもともとゾーマの力を抑えるためのものだ。モンスターを召喚するために使えるとは考えにくい。
視点を変え、竜王の行動パターンから考えてみよう。竜王が行っていることといえば、竜王城に閉じこもること(?)と、アレフガルドを支配することだ。まず、閉じこもることで魔力を高めているとは考えにくい。そもそも、竜王自身が前線に出ないのはなぜだろうか。アレフガルドを過去に支配したゾーマや、彼の子孫と同時期に登場するシドーと比べて力は落ちるが、彼自身の召喚したモンスターたちよりも遥かに強力だ。彼自身が前線に出れば、ラダトームなどあっという間に陥落するだろう。にも関らず、竜王は自身の城から出てくることはない。何らかの理由で「出てこられない」と考えるべきだろう。ゆえに、彼はモンスターたちを召喚して戦わせているのだ。
つまり、こういうことになりそうだ。竜王は、アレフガルドを支配することで魔力を得ている、と。アレフガルドの大地は召喚用の魔力を生み出す。支配はモンスター召喚するための魔力を生み出し、魔力は支配を継続させる力を生む。支配の目的と手段が合致した、理想的な支配形態といえるだろう。しかし、それでも竜王は敗れ去った。アレフガルドだけの支配では召喚用の魔力が足りなかったのだ。ラダトーム攻略はそこそこにして、竜王は海の向こうへ目を向けるべきだったのである
モンスターを召喚するための魔力の源は、アレフガルドそのものであることが判明した。しかし、竜王がモンスターを召喚しなければならない理由は謎のままだ。なぜ、竜王は最強の兵力である自らを戦場に送り出すことができないのだろうか。
今回のポイント:
・竜王は、自ら戦場に出ることができず、モンスターたちを召喚している
・竜王は、モンスターを召喚するためにアレフガルドを支配し続けている
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ドムドーラが滅んだわけ
以前に、「竜王の魔力が足りないのは、占領している街が少ないからだ」という、『キングオブキングス』にインスパイアされた意見をいただいた。アレフガルドには、廃墟になったドムドーラを含めて6つの街がある。竜王の城から遠いラダトームを占領することは難しいだろうが、リムルダールならば竜王の城に近く、近辺のモンスターも強力だ。にもかかわらず、竜王は街をそのままにしている。これは、何らかの理由により「街を残している」と考えるべきだろう。現に、竜王城からの距離がリムルダールよりも遠いドムドーラは、モンスターたちによって落とされ、占領されているからだ。なぜ竜王が街を残しているについては、おいおい解き明かしていこう。
では逆に、ドムドーラが占領されている理由を考えてみよう。何人かのかたから指摘があったように、その理由は一つしかない。“ロトのよろい”だ。かつてアレフガルドには、その全域を支配し、光の世界をも支配下にしようと企む大魔王ゾーマがいた。その大魔王ゾーマを打ち倒したのが、光の世界からやってきた“光の勇者ロト”だ。アレフガルドの支配を目指す竜王が、光の勇者ロトを知らぬはずがない。竜王は、ロトの子孫にロトのよろいを装備させることを恐れていた。ドムドーラを襲ったのは、ロトのよろいそのものを破壊、もしくは奪取することが目的だったはずだ。
しかし、竜王軍はどちらの目的も達成することができなかった。ドムドーラは陥落したものの、ロトのよろいは依然としてドムドーラに残っているのだ。ロトのよろいを壊せず、その場から動かすこともできない。この事実は、ロトのよろいが「アンタッチャブル」……モンスターには触れられないものであることを示している。だからこそ竜王は、配下のモンスターに命じ、ロトのよろいを警備させるしかなかったのだ。
ロトのよろいを守る“あくまのきし”を打ち倒し、アンタッチャブルなロトのよろいを身にまとったロトの子孫。彼に襲われるモンスターたちの、恐怖はいかほどのものだっただろう。ロトのよろいを装備したロトの子孫と闘い、彼にダメージを与えるモンスターは、かなりの手練れであることは間違いない。
ここで一つ、大きな疑問がある。ロトのよろいをアンタッチャブルな存在にしている力とは、いったい何なのだろうか。その力にモンスターたちがあらがえないのは何故なのだろう。
ところで、前述した『キングオブキングス』提案にはもう一つ注目すべき発言がある。
「収入が足りないのなら、ホヘイ、コウヘイを生産すべき」というものだ。
アレフガルドにおいて、収入とはずばりモンスターを召喚するための魔力である。ホヘイ、コウヘイは、『ファミコンウォーズ』や『大戦略』において、もっとも安いコストで生産することのできるユニットだ。アレフガルドでいえばスライムやドラキーにあたる。つまり、この提案は「スライムやドラキーを中心にアレフガルドを制圧しよう」と言っていることになるわけだ。
この提案、実を言うとかなり有効である。スライムやドラキーは弱い。ロトの子孫は楽々とアイテムや装備を集め、竜王の城へやってくるはずだ。そして、竜王の配下や竜王自身の攻撃によって、ロトの子孫は一撃で屠られることだろう。
竜王、ついに一矢を報いるか?!
では逆に、ドムドーラが占領されている理由を考えてみよう。何人かのかたから指摘があったように、その理由は一つしかない。“ロトのよろい”だ。かつてアレフガルドには、その全域を支配し、光の世界をも支配下にしようと企む大魔王ゾーマがいた。その大魔王ゾーマを打ち倒したのが、光の世界からやってきた“光の勇者ロト”だ。アレフガルドの支配を目指す竜王が、光の勇者ロトを知らぬはずがない。竜王は、ロトの子孫にロトのよろいを装備させることを恐れていた。ドムドーラを襲ったのは、ロトのよろいそのものを破壊、もしくは奪取することが目的だったはずだ。
しかし、竜王軍はどちらの目的も達成することができなかった。ドムドーラは陥落したものの、ロトのよろいは依然としてドムドーラに残っているのだ。ロトのよろいを壊せず、その場から動かすこともできない。この事実は、ロトのよろいが「アンタッチャブル」……モンスターには触れられないものであることを示している。だからこそ竜王は、配下のモンスターに命じ、ロトのよろいを警備させるしかなかったのだ。
ロトのよろいを守る“あくまのきし”を打ち倒し、アンタッチャブルなロトのよろいを身にまとったロトの子孫。彼に襲われるモンスターたちの、恐怖はいかほどのものだっただろう。ロトのよろいを装備したロトの子孫と闘い、彼にダメージを与えるモンスターは、かなりの手練れであることは間違いない。
ここで一つ、大きな疑問がある。ロトのよろいをアンタッチャブルな存在にしている力とは、いったい何なのだろうか。その力にモンスターたちがあらがえないのは何故なのだろう。
ところで、前述した『キングオブキングス』提案にはもう一つ注目すべき発言がある。
「収入が足りないのなら、ホヘイ、コウヘイを生産すべき」というものだ。
アレフガルドにおいて、収入とはずばりモンスターを召喚するための魔力である。ホヘイ、コウヘイは、『ファミコンウォーズ』や『大戦略』において、もっとも安いコストで生産することのできるユニットだ。アレフガルドでいえばスライムやドラキーにあたる。つまり、この提案は「スライムやドラキーを中心にアレフガルドを制圧しよう」と言っていることになるわけだ。
この提案、実を言うとかなり有効である。スライムやドラキーは弱い。ロトの子孫は楽々とアイテムや装備を集め、竜王の城へやってくるはずだ。そして、竜王の配下や竜王自身の攻撃によって、ロトの子孫は一撃で屠られることだろう。
竜王、ついに一矢を報いるか?!
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竜王時代のモンスターがゾーマ時代のモンスターよりも弱い理由
今回は、ゾーマが支配していた頃のアレフガルドを振り返ってみよう。この時代のアレフガルドにも、当然モンスターが存在している。竜王時代のモンスターよりも遥かに強力なモンスターたちである。もっといえば、竜王自身よりも強力なモンスターも跋扈していた。たとえばキングヒドラだ。彼は攻撃力、防御力に優れたモンスターであり、そのHP回復能力は極めて高い。ロトの子孫が1人で戦っている限りにおいては、まず勝つことができないだろう。
竜王が、キングヒドラを初めとするゾーマ時代の強力なモンスターを召喚したとする。このとき、アレフガルドの歴史は確実に変わっていたはずだ。なぜ竜王はそうしなかったのだろう。自分よりも強力なモンスターを召喚することで、自身の立場が危うくなるのを恐れたためか? しかし、その理由は考えにくい。竜王と彼が呼び出すモンスターたちは、軍としてのまとまりに欠ける。が、竜王の命令を忠実に護っており、彼らは派遣された地域から出ることがない。つまり召喚さえしてしまえば、竜王はモンスターたちをコントロールすることができるのだ。竜王はゾーマ時代の強力なモンスターを召喚しないのではなく、何らかの理由で召喚することができないと考えるべきだろう。その理由はなんだろうか。
ゾーマが支配していた時代、アレフガルドは闇の世界だった。ゾーマは闇の力を持つ。ゾーマが支配していたからこそ、アレフガルドは闇の世界たりえたのだろう。ゾーマが光の戦士に倒された後、アレフガルドに光が戻ったのが何よりの証といえる。
この闇の力こそ、竜王や彼が支配するアレフガルドに足りないものではないだろうか。闇の力がないから、アレフガルドに光が満ちあふれているから、竜王はゾーマ時代のような強力なモンスターを召喚できない……。そう考えると納得がいくのだ。逆に言えば、闇の世界で強大な力を発揮していたモンスターは、光にあふれたアレフガルドでは活動することができないということになる。光の勇者ロトがアレフガルドに光を取り戻したとき、闇の世界の住人であるモンスターたちは、彼らがもともと住んでいた世界へと帰っていったのだろう。
かくして竜王は、光のあふれたアレフガルドで活動可能なモンスターだけを召喚していたことになる。しかし、当然のことながら彼らは闇の力の庇護を受けていないのだ。竜王時代のモンスターがゾーマ時代のモンスターより弱いのは、闇の力が欠如しているからなのかもしれない。
竜王が、キングヒドラを初めとするゾーマ時代の強力なモンスターを召喚したとする。このとき、アレフガルドの歴史は確実に変わっていたはずだ。なぜ竜王はそうしなかったのだろう。自分よりも強力なモンスターを召喚することで、自身の立場が危うくなるのを恐れたためか? しかし、その理由は考えにくい。竜王と彼が呼び出すモンスターたちは、軍としてのまとまりに欠ける。が、竜王の命令を忠実に護っており、彼らは派遣された地域から出ることがない。つまり召喚さえしてしまえば、竜王はモンスターたちをコントロールすることができるのだ。竜王はゾーマ時代の強力なモンスターを召喚しないのではなく、何らかの理由で召喚することができないと考えるべきだろう。その理由はなんだろうか。
ゾーマが支配していた時代、アレフガルドは闇の世界だった。ゾーマは闇の力を持つ。ゾーマが支配していたからこそ、アレフガルドは闇の世界たりえたのだろう。ゾーマが光の戦士に倒された後、アレフガルドに光が戻ったのが何よりの証といえる。
この闇の力こそ、竜王や彼が支配するアレフガルドに足りないものではないだろうか。闇の力がないから、アレフガルドに光が満ちあふれているから、竜王はゾーマ時代のような強力なモンスターを召喚できない……。そう考えると納得がいくのだ。逆に言えば、闇の世界で強大な力を発揮していたモンスターは、光にあふれたアレフガルドでは活動することができないということになる。光の勇者ロトがアレフガルドに光を取り戻したとき、闇の世界の住人であるモンスターたちは、彼らがもともと住んでいた世界へと帰っていったのだろう。
かくして竜王は、光のあふれたアレフガルドで活動可能なモンスターだけを召喚していたことになる。しかし、当然のことながら彼らは闇の力の庇護を受けていないのだ。竜王時代のモンスターがゾーマ時代のモンスターより弱いのは、闇の力が欠如しているからなのかもしれない。
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ゾーマ時代から竜王時代になって、使える呪文の数が減った理由
60→10→22
この数字を見て、何のことがわかる人はまずいないだろう。実はこれ、アレフガルドで使用可能な呪文の増減を表す数字なのだ。60はゾーマの時代、10は竜王の時代、22はシドーの時代における呪文数である。この数字から、ゾーマ時代に最も多くの呪文が唱えられていたことがわかる。ゾーマ時代は呪文の数や種類が多いだけでなく、威力もかなり強力だ。竜王時代、ギラの上には「ベギラマ」しかなかったが、ゾーマ時代には「ベギラマ」の上位呪文「ベギラゴン」を唱えることさえできていたのだ。
次に、ダメージを与える相手、すなわちゾーマ時代のモンスターと竜王時代のモンスターを比較してみよう。すると、HP、MP、攻撃力、防御力の全てにおいて、ゾーマ時代のモンスターが上回っていることがわかるだろう。(図1参照。なお、図1は当テキストが書籍化された暁に挿入される予定)
その7で、「戦時には魔法の数が増える」という指摘があった。ゾーマは闇の世界を統一した上で、光の世界をも支配下におこうとしていた。その強大な力に率いられたモンスターに対抗すべく、魔法使いや賢者によって呪文が研究・開発され、唱えられてきたのだろう。人間界での戦争と軍事力の関係から考えてみても、「戦時には魔法の数が増える」という指摘は間違っていないと思われる。
だが、気になる点が一つある。ゾーマ時代と竜王時代とで、呪文数があまりにも違うのだ。闇の力が弱まり、それにあわせるかのように竜王時代のモンスターが弱体化したからといって、呪文の数が6分の1にまで減少するだろうか。60が10に減る。あまりにも不自然だ。自然ならざる事象を不自然というが、何らかの「不自然な力」が呪文に働いた結果、呪文の数が減ったとしか思えないのだ。ゾーマが倒された後、アレフガルドに残った「不自然な力」とは何か。それは、「光の勇者とその仲間」……彼らそのものだったのではないだろうか。
光の勇者とその仲間たちは、光の世界からやってきた“よそ者”だ。しかし、闇の力に支配されていたアレフガルドの民は、彼らをよそ者扱いしなかった。彼らがゾーマを倒してくれることを願い、彼らの手助けも行ったのだ。けれども、光の戦士や勇者は、「モンスターを倒す」のが“仕事”である。ゾーマを倒して“仕事”がなくなった彼らは、アレフガルドとその住人にとってみれば、十分すぎるほど「不自然な存在」であるはずだ。ゾーマを倒した勇者たちの力がどこに向かうのか、恐れを抱いた住人さえいたかもしれない。
光の勇者とその仲間たちは、しかし、ゾーマを倒したがために、自分たちの世界へ帰ることができなくなっていた。だから私は思うのだ。彼ら自身が「呪文を封印した」のではないか、と。そうして彼らは、アレフガルドの一住人となって生きていくことを選んだのではないだろうか。呪文だけではない。光の勇者とその仲間たちの“職業”でさえも、その後の時代に伝えられた形跡がないのだ。彼らが住人として暮らしたことの間接的な証といえるだろう。
ここからは余談になる。竜王時代の魔法使いや大魔道は、封印された魔法を解くために、大きな力を求めて竜王の配下へと加わったのではないだろうか。ひょっとすると、彼らの祖先は、光の勇者とともに冒険していた魔法使いなのかもしれない。それほどまでに魔法を渇望する人間は、魔法使いの血をひくもの以外に考えにくいからだ。……しかし、それが事実だとしたら救いがない。共にゾーマと闘っていた光の勇者とその仲間の子孫たちが、敵味方に分かれて戦っているのだから。
閑話休題。時は流れ、竜王を倒したロトの子孫は新天地へと旅立った。帰る場所がなくなった先祖と、帰る場所を捨てた子孫。彼の行為に精神的なたくましさを覚えるのは、私だけでないはずだ。たった一人のロトの子孫に竜王が勝てない理由は、そのたくましさにこそ秘められているのかもしれない。
この数字を見て、何のことがわかる人はまずいないだろう。実はこれ、アレフガルドで使用可能な呪文の増減を表す数字なのだ。60はゾーマの時代、10は竜王の時代、22はシドーの時代における呪文数である。この数字から、ゾーマ時代に最も多くの呪文が唱えられていたことがわかる。ゾーマ時代は呪文の数や種類が多いだけでなく、威力もかなり強力だ。竜王時代、ギラの上には「ベギラマ」しかなかったが、ゾーマ時代には「ベギラマ」の上位呪文「ベギラゴン」を唱えることさえできていたのだ。
次に、ダメージを与える相手、すなわちゾーマ時代のモンスターと竜王時代のモンスターを比較してみよう。すると、HP、MP、攻撃力、防御力の全てにおいて、ゾーマ時代のモンスターが上回っていることがわかるだろう。(図1参照。なお、図1は当テキストが書籍化された暁に挿入される予定)
その7で、「戦時には魔法の数が増える」という指摘があった。ゾーマは闇の世界を統一した上で、光の世界をも支配下におこうとしていた。その強大な力に率いられたモンスターに対抗すべく、魔法使いや賢者によって呪文が研究・開発され、唱えられてきたのだろう。人間界での戦争と軍事力の関係から考えてみても、「戦時には魔法の数が増える」という指摘は間違っていないと思われる。
だが、気になる点が一つある。ゾーマ時代と竜王時代とで、呪文数があまりにも違うのだ。闇の力が弱まり、それにあわせるかのように竜王時代のモンスターが弱体化したからといって、呪文の数が6分の1にまで減少するだろうか。60が10に減る。あまりにも不自然だ。自然ならざる事象を不自然というが、何らかの「不自然な力」が呪文に働いた結果、呪文の数が減ったとしか思えないのだ。ゾーマが倒された後、アレフガルドに残った「不自然な力」とは何か。それは、「光の勇者とその仲間」……彼らそのものだったのではないだろうか。
光の勇者とその仲間たちは、光の世界からやってきた“よそ者”だ。しかし、闇の力に支配されていたアレフガルドの民は、彼らをよそ者扱いしなかった。彼らがゾーマを倒してくれることを願い、彼らの手助けも行ったのだ。けれども、光の戦士や勇者は、「モンスターを倒す」のが“仕事”である。ゾーマを倒して“仕事”がなくなった彼らは、アレフガルドとその住人にとってみれば、十分すぎるほど「不自然な存在」であるはずだ。ゾーマを倒した勇者たちの力がどこに向かうのか、恐れを抱いた住人さえいたかもしれない。
光の勇者とその仲間たちは、しかし、ゾーマを倒したがために、自分たちの世界へ帰ることができなくなっていた。だから私は思うのだ。彼ら自身が「呪文を封印した」のではないか、と。そうして彼らは、アレフガルドの一住人となって生きていくことを選んだのではないだろうか。呪文だけではない。光の勇者とその仲間たちの“職業”でさえも、その後の時代に伝えられた形跡がないのだ。彼らが住人として暮らしたことの間接的な証といえるだろう。
ここからは余談になる。竜王時代の魔法使いや大魔道は、封印された魔法を解くために、大きな力を求めて竜王の配下へと加わったのではないだろうか。ひょっとすると、彼らの祖先は、光の勇者とともに冒険していた魔法使いなのかもしれない。それほどまでに魔法を渇望する人間は、魔法使いの血をひくもの以外に考えにくいからだ。……しかし、それが事実だとしたら救いがない。共にゾーマと闘っていた光の勇者とその仲間の子孫たちが、敵味方に分かれて戦っているのだから。
閑話休題。時は流れ、竜王を倒したロトの子孫は新天地へと旅立った。帰る場所がなくなった先祖と、帰る場所を捨てた子孫。彼の行為に精神的なたくましさを覚えるのは、私だけでないはずだ。たった一人のロトの子孫に竜王が勝てない理由は、そのたくましさにこそ秘められているのかもしれない。
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