「全ファミ。」ブログ編

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ロマサガ2のひらめきに思うこと

 私と『ロマンシングサガ2』との出会いは、学生時代にさかのぼる。
 寮にいる友人と「長いこと遊べるゲームないかな?」という話で盛り上がり、中古屋で買ったのが『ロマサガ2』だったのだ。
 期待に違うことなく、とにかく『ロマサガ2』は面白かった。
 技をひらめく瞬間が心地よかった。
 一本道でないシナリオが楽しかった。
 シンプルで力強いセリフに酔わされた。
 ランダムで入手可能なアイテム集めに燃えまくった。
 アイテム集めにハマりすぎて、入手困難なアイテムを敵が落とすまで、1000回以上、1週間をかけて戦ったこともあった。「これ、ゲームにセーブされている時間は3時間だけど、セーブされてない裏の時間は10倍以上あるよな」などと、友人と笑いあったものだ。
 友人が「ワンダーバングル」の隠れた効果を発見した時も、かなり興奮したものである。攻略本では、「ワンダーバングル」の効果は「突」攻撃を100%防ぐということになっていた。しかし、実際に友人が装備したところ、「敵の攻撃を弾きまくっ」たという。
 2人は瞬時にひらめいた。
「こりゃもう全員分そろえるしかねえ!」
「どの敵が落とすんだよ?!」
「……んー、百獣王らしいな」
「犬か! セーブ&ロードで、やつらと戦って落とすまで繰り返すしかねえ!」
 再びセーブ&ロードである。こんな具合にゲーム進行そっちのけで、アイテム集めをしたものだ。
 話は少し前に戻る。ある程度ゲームを進めていた時、ふと、前の持ち主のデータが気になったことがある。
「……なんじゃこりゃー!」
 そこには、HPが700に達した初代皇帝レオンのセーブデータが残っていた。
「なんだコイツ?!」
「これ、ゲーム進めないで、序盤で鍛えたんだよ!」
「バ、バカすぎる。レオンを操作できる時間はちょっとしかないのに」
「こりゃもう、俺達もやるしかないだろ!」
 我々も負けず劣らず時間をもてあますバカな学生だったので、もちろんその日から始めてしまった。知ってのとおり、『ロマサガ2』の敵はプレイヤーの強さにあわせて強くなっていく。だから、ゲームスタート直後のダンジョンでも十分に経験を積むことができ、HPをMAX999にまで持っていくことができてしまう。さらに、敵が強くなれば、彼らの落とす武器や魔法もそれにあわせて強くなる。これはもう、「序盤で強くなってね☆」という制作者からのメッセージにしか思えなかったのだ(俺達だけだよ)。
 こうして、最序盤の「ゴブリンの穴」で鍛えまくり、モンスターから入手した最強装備で身を固めたHP999レオンは、クジンシーこと新宿に一撃で「うっ、これはたまらん」と言わせることに成功したのだ。それでも、イベントによってレオンはやられてしまうのだが。
 皇帝の代替わりシステムもまた面白かった。技の継承が、ではない。ある単純な方法で、年代が変わっても同じ皇帝でプレイを続けられることをひらめいたからだ。これにより、キャラクターへの思い入れはますます強まった。その一方で、「ランダムで皇帝を選ぶのも面白いよな」という逆説的な面白さも、また強まっていったのだ。
 こんな具合に『ロマサガ2』を遊びこみすぎ、また、そのプレイの一つ一つに思い入れがあったため、4箇所のセーブデータでは足りなくなってしまった。こうなればやることは1つ、カセットの買い足しである。いまも部屋には4本のカセットがあり、それぞれに違うデータが残っている。もし、『魔神転生II』のようにセーブデータが2箇所しかなかったら、所有カセットは8本くらいに増えていただろう。
 また、RPG特集に便乗して、『テラクレスタ』のフォーメーションエディットを使って『ロマサガ2』のフォーメーションを無理矢理に誌面で実現してしまったほどだ。いつか機会を作って、15年分の熱い思いを元に制作者の方へインタビューしてみたいものだ。
 ところで、『ロマサガ2』最大の魅力は、“技のひらめき”だと思っている。あの、“ピカーン!”という心地よい音と共に技をひらめくあの瞬間! あのひらめきを何度も味わいたいから、繰り返し遊び、より多くのひらめきを得るための方法を考え、実行してきた(だから、ジェラールで世界一周とか色々な遊びかたをしてきたけれども、「魔法オンリー」という戦いかただけはしていなかったりする)。
 実は、このひらめきこそがバグ出しの要である。
 我ながらかなり強引なつなげ方だと思うし、導入部分として語ろうと思っていた『ロマサガ2』が濃くなりすぎたものの、とにかく「ひらめき」が大事なのだ。
 しかし、漫然とバグ出しをしているだけでは、そのひらめきを得ることができない。『ロマサガ2』だって、「初めて出会った」、「レベルの高い敵」で、なおかつ「固定敵」であれば、ひらめく確率が高まることがわかってきている。同じように、バグも「初めてゲームに搭載された」プログラムで、それが「手順の多い(出来ることが多い)仕様」であればあるほど、ひらめきを得られる回数が多くなるのである。
 ひらめきを得られる箇所や時期を見逃さず、どうしたらそのひらめきを得られるのかを理論化し、普遍化する。それこそがバグ出しのすべてであり、『ロマサガ2』に通じる面白さとも言える。また、これはゲームだけに限った話ではなく、あらゆるソフトウェアの品質管理や向上につながっていくはずだ。
 ゲームは、観賞するタイプの娯楽と異なり、プレイヤーが様々なことを能動的に行うことが出来る。そして、能動的な行為から得られる経験や考えかたは、何物にも変えがたい素晴らしいものだ。ただ、現時点では、その経験や考えかたをその他のことに転化するための方法と、それの流布が圧倒的に少ない。だから、マイナスイメージばかりが語られ、ゲームが様々な悪しき出来事の原因とされることの多いのだろう。それだからこそ、「ゲームから学べること」「ゲームの役立てかた」を、ゲーム関係者すべてに自信をもって発信してほしいと切に思う。
 私は、ゲームプレイやデバッグから数多くのことを学んだ自負がある(学生時代に勉強をしなさすぎたという事実もあるが)。今もなお、創意工夫することの面白さを学んでいる。だから、銀行ATMや飛行機の予約システムトラブルのニュースを見るたびに思うのだ。
「ゲームのバグ出し職人を雇えばいいのに。そんなバグ、すぐにひらめくから」、と。

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