「全ファミ。」ブログ編

アレフガルドの戦いは、コップの中の争いだった

 モンスターが集団で勇者を襲わない理由で、勇者はゲリラ戦の天才だったという仮説を立てた。しかし、みなさんからの指摘や検索キーワードで気になりだしたことがある。いくら勇者が天才戦略家で戦えば戦うほど強くなると言っても、やはり1人で竜王の大軍に勝つのは難しいのではないだろうか。しかし、実際に勇者は勝ち抜いている。つまり、どこかで仮説が間違っているということになる。そこで、今回は改めて「ゲリラ戦で竜王軍と戦っていた」仮説について検証していこう。
 まず第一に、モンスターとの戦闘が1vs1だったところから見て、勇者がゲリラ戦の達人だったということは間違いない。では、「勇者は1人で戦っている」という点はどうだろうか。確かに戦闘自体は1vs1で行われている。しかし、勇者はラダトーム王の命を受けて竜王征伐に旅立っているのだ。そこで、勇者の見えないところで、ラダトーム王が何らかのバックアップをしているということは考えられないだろうか。ラダトーム王は勇者に対して明言しなかったが、自分の愛娘を人質に奪われているのだ。おおっぴらにラダトームの兵士達を動かすことはできないだろうが、諜報活動、流言飛語の類で竜王軍の動きを乱していたことは考えられる。ただ、町人たちとの会話で「ラダトーム王のバックアップ」の類が全く出てこないし、そういった動きがあることを勇者にも全く察知させていない。そのため、バックアップがあったとしても極めて少人数だろうし、竜王軍に影響を与えることはほとんどなかった可能性が高い。そもそも、王の配下にそういうスキルのある人員がいたとしても、ローラ姫捜索隊として密かに派遣させるのが親としての心情だろう。
 となれば、考えらえるのは1つくらいしかない。アレフガルドの戦いは「コップの中の戦争だった」のではないだろうか。考えてみてほしい。『ドラゴンクエストII』の世界で明らかになったように、アレフガルドはかなり狭い。アレフガルドは世界の一地域にすぎず、地理的には世界の4分の1以下の大きさしかない。さらに、『ドラゴンクエストIII』においては、地下世界だけでなく、現実の地球に酷似した地上世界がある。地上と地下世界をあわせれば、アレフガルドの小ささはさらに際立ってしまう。そういう狭い世界での戦いなのだ。
 また、地理的に狭いというだけでなく、竜王軍そのものの勢力も小さかったと考えられる。例えば、町の人の会話はどこか悠長だ。「最近、モンスターが増えて物騒になった」という言葉からは、とても戦争状態にあるとは思えないのだ。
 さらに、勇者がモンスターと出会う率の低さも勢力の小ささを表している。ゲリラというより、勇者は単にうろついているモンスターを各個撃破をしていただけ……とさえ言えてしまうかもしれない。そもそも竜王は、各地にモンスターを派遣したものの、管理職(ゲーム的に言えば中ボス)を置くということを全くしていないのだ。竜王は自分の管理能力に絶対の自信を持っていたのだろうか。おそらく、そうではない。竜王が持っていた兵力はかなり少なかったのだ。ゆえに、竜王はすべての配下たちを自分で管理できると考えて、そして、実際にそうしていたのではないだろうか。(自らが召喚したモンスターのため管理しやすかったとも考えられる)
 ここで、前述した町人の会話を思い出してみてほしい。「最近、モンスターが増えて……」、そう、モンスターたちは“増えた”のだ。つまり、元々、アレフガルドにモンスターたちは存在していた可能性が高い。しかし、その数は決して多くなく、人間の生活圏と重なることはなかったのだ。そこに、竜王の率いるモンスターたちが、町人の言葉を借りれば徐々に“増えて”きた。そう、増えただけなのだ。そんな悠長な動きをする勢力を軍と呼ぶことはできない。戦略と言うのも気が引けてしまう。
 
 竜王よ、お前は一体、何をしたかったのだ。

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世界観について
モンスターが集団で勇者を襲わない理由
ラダトーム城近辺の敵が弱い理由
竜王は、まほうのかぎを使いこなせば勝てていた
モンスターたちが一定の地域に留まっている理由
竜王とモンスターたちの関係を維持するモノ
ドムドーラが滅んだわけ
竜王時代のモンスターがゾーマ時代のモンスターよりも弱い理由
ゾーマ時代から竜王時代になって、使える呪文の数が減った理由
竜王が竜王の城から出られない理由
もし、竜王が勇者に勝つことができたなら

システム面について
『ドラゴンクエスト』で発想の転換をしてみる
RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない
続・RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない

おまけ・ドラゴンクエストの遊びかたについて
ドラゴンクエスト100の世界の遊びかた

コメント

竜王ってもしかして、故郷ではない土地で 親もなく 独りぼっちで育ったんでしょうか。
そうだとしたら、孤独で 常識知らずなトコがあって
誇大妄想や被害妄想で暴走してしまう様な性格だったのかも。
何百年も鬱々と過ごして、アレフガルドの人々が平和ボケで弱体化したのを見て、
今がチャンスと 鬱憤晴らしに世界征服を始めたとか。
(人間達の幸せな様子を妬んでいたかもしれません。)
そういえば、1の敵には 魔界に居そうなモンスターが あまりいませんよね。
ドラゴンくらいしか。 でもドラゴン達はきっと
竜王が「竜の女王の子」だから従っていると思うので、
竜王が召喚したのは ガイコツ系やゴースト系などの
アンデットだと思われるモンスターだけなのかもしれませんね。
契約しているという点では 人間である(らしい)魔法使い系もですね。

  • 2008/09/21(日) 08:54:06 |
  • URL |
  • せんじゅ #TiimW1cM
  • [ 編集]

>竜王よ、お前は一体、何をしたかったのだ。
勇者の血筋を絶やさないように自ら悪者を演じたのだ

  • 2008/09/21(日) 10:22:45 |
  • URL |
  • ファミっ子さん #-
  • [ 編集]

>せんじゅさん
核心に迫ってきましたねぇ。さすが、ハタノ先生泣かせです。
あまりコメントができないのは、次のネタがばれてしまうからです。あしからず、ご了承くださいまし。

>勇者の血筋を絶やさないように自ら悪者を演じたのだ
深いですね。盲点でした。

  • 2008/09/21(日) 22:25:39 |
  • URL |
  • 支部長 #-
  • [ 編集]

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