「全ファミ。」ブログ編

アイアムアティーチャー手あみのきそ

 手編みの基礎から、セーターの仕上げまでを教えてくれるソフト。編み目を作るときの針の動かし方を中心に教えてくれるほか、体のサイズを入力することで、セーターを編むのに必要な毛糸の量を割り出すこともできる。
 ただし、初心者は、編み方を細かく教えられたとしても、失敗することはまず間違いない。なぜなら、多くの初心者は教えの通りに編む技術がないからだ。しかし、この「先生」はメリヤス編みの基本を教えてくれても、技術の向上を手助けしてくれることはない。初心者が犯しがちなミスを防いだり、修正したりする方法を教えてくれることもなければ、美しい仕上げ方を教えてくれることもない。
 このゲームの開発に携わった人間は、おそらくセーターが編めたのだろう。そして、彼らにはこのソフトでの教え方でも、十分に理解することができた。だが、購入者は子供や未経験者だ。その視点で眺めれば、このような作りには決してならなかったはずだ。
 初心者がセーターを完成させるには、それこそ何十時間という時間がかかる。だが、このソフトにはヘルプ機能はおろか、初心者を導こうという優しさもない。それゆえこのソフトを購入した初心者は、「セーターを編む=つらい」と認識してしまい、ほとんど途中で投げ出してしまったことだろう。かくしてファミコン黎明期の意欲作は、編み物の楽しさをほとんど伝えないまま、手芸店の片隅でひっそりと眠っていたのだった。

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