「全ファミ。」ブログ編

ゾーマ時代から竜王時代になって、使える呪文の数が減った理由

 60→10→22

 この数字を見て、何のことがわかる人はまずいないだろう。実はこれ、アレフガルドで使用可能な呪文の増減を表す数字なのだ。60はゾーマの時代、10は竜王の時代、22はシドーの時代における呪文数である。この数字から、ゾーマ時代に最も多くの呪文が唱えられていたことがわかる。ゾーマ時代は呪文の数や種類が多いだけでなく、威力もかなり強力だ。竜王時代、ギラの上には「ベギラマ」しかなかったが、ゾーマ時代には「ベギラマ」の上位呪文「ベギラゴン」を唱えることさえできていたのだ。
 次に、ダメージを与える相手、すなわちゾーマ時代のモンスターと竜王時代のモンスターを比較してみよう。すると、HP、MP、攻撃力、防御力の全てにおいて、ゾーマ時代のモンスターが上回っていることがわかるだろう。(図1参照。なお、図1は当テキストが書籍化された暁に挿入される予定)
 その7で、「戦時には魔法の数が増える」という指摘があった。ゾーマは闇の世界を統一した上で、光の世界をも支配下におこうとしていた。その強大な力に率いられたモンスターに対抗すべく、魔法使いや賢者によって呪文が研究・開発され、唱えられてきたのだろう。人間界での戦争と軍事力の関係から考えてみても、「戦時には魔法の数が増える」という指摘は間違っていないと思われる。
 だが、気になる点が一つある。ゾーマ時代と竜王時代とで、呪文数があまりにも違うのだ。闇の力が弱まり、それにあわせるかのように竜王時代のモンスターが弱体化したからといって、呪文の数が6分の1にまで減少するだろうか。60が10に減る。あまりにも不自然だ。自然ならざる事象を不自然というが、何らかの「不自然な力」が呪文に働いた結果、呪文の数が減ったとしか思えないのだ。ゾーマが倒された後、アレフガルドに残った「不自然な力」とは何か。それは、「光の勇者とその仲間」……彼らそのものだったのではないだろうか。
 光の勇者とその仲間たちは、光の世界からやってきた“よそ者”だ。しかし、闇の力に支配されていたアレフガルドの民は、彼らをよそ者扱いしなかった。彼らがゾーマを倒してくれることを願い、彼らの手助けも行ったのだ。けれども、光の戦士や勇者は、「モンスターを倒す」のが“仕事”である。ゾーマを倒して“仕事”がなくなった彼らは、アレフガルドとその住人にとってみれば、十分すぎるほど「不自然な存在」であるはずだ。ゾーマを倒した勇者たちの力がどこに向かうのか、恐れを抱いた住人さえいたかもしれない。
 光の勇者とその仲間たちは、しかし、ゾーマを倒したがために、自分たちの世界へ帰ることができなくなっていた。だから私は思うのだ。彼ら自身が「呪文を封印した」のではないか、と。そうして彼らは、アレフガルドの一住人となって生きていくことを選んだのではないだろうか。呪文だけではない。光の勇者とその仲間たちの“職業”でさえも、その後の時代に伝えられた形跡がないのだ。彼らが住人として暮らしたことの間接的な証といえるだろう。
 ここからは余談になる。竜王時代の魔法使いや大魔道は、封印された魔法を解くために、大きな力を求めて竜王の配下へと加わったのではないだろうか。ひょっとすると、彼らの祖先は、光の勇者とともに冒険していた魔法使いなのかもしれない。それほどまでに魔法を渇望する人間は、魔法使いの血をひくもの以外に考えにくいからだ。……しかし、それが事実だとしたら救いがない。共にゾーマと闘っていた光の勇者とその仲間の子孫たちが、敵味方に分かれて戦っているのだから。
 閑話休題。時は流れ、竜王を倒したロトの子孫は新天地へと旅立った。帰る場所がなくなった先祖と、帰る場所を捨てた子孫。彼の行為に精神的なたくましさを覚えるのは、私だけでないはずだ。たった一人のロトの子孫に竜王が勝てない理由は、そのたくましさにこそ秘められているのかもしれない。

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世界観について
モンスターが集団で勇者を襲わない理由
ラダトーム城近辺の敵が弱い理由
竜王は、まほうのかぎを使いこなせば勝てていた
モンスターたちが一定の地域に留まっている理由
竜王とモンスターたちの関係を維持するモノ
ドムドーラが滅んだわけ
竜王時代のモンスターがゾーマ時代のモンスターよりも弱い理由
ゾーマ時代から竜王時代になって、使える呪文の数が減った理由
竜王が竜王の城から出られない理由
もし、竜王が勇者に勝つことができたなら
アレフガルドの戦いは、コップの中の争いだった

システム面について
『ドラゴンクエスト』で発想の転換をしてみる
RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない
続・RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない

おまけ・ドラゴンクエストの遊びかたについて
ドラゴンクエスト100の世界の遊びかた

コメント

魔は力なり

初めまして支部長さま。いつもゲームサイド楽しく読ませて戴いております、今回はロト三部作について真面目なコメントになることをお許し下さい。
 魔法の封印という件に関しては同意いたします。アレフガルド世界には極端に文字文化の表現が少なく、知識の拡散を怖れているようにも思えます。支配階級による魔女狩りがあったのではないでしょうか。「リュウ」(矢島正雄原作、尾瀬あきら漫画)という作品があります。これにはその点が顕著に表れていました。作品のあとの方になると戦争をしている両陣営が過去の遺産を発掘して戦うという。  実際、アレフガルドの人々にとってロト一行はかなりの脅威でした。ロトにとっても他の3人との関係は複雑。戦士はロトに戦いを挑んで敗れ
僧侶は宗教権力となってロトを制御しようとし、魔法使いは知識の伝播に努めます。「光あれ!」のジジイはその末裔、下手をすれば魔法使い本人かも。  ロト以外の3人についてはアレフガルドに根をおろしたのではないかと何となく推測がたつのですが、ロト本人については何も語られていません。これについての妄想はまた後日機会があれば語らせて戴きます。

  • 2007/03/07(水) 23:34:15 |
  • URL |
  • IZL #-
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おお、リュウは読んだ記憶がありますよ。
今後もさくさくと書き込んでくださいな。

最初に種明かしをしてしまうと、これは考察ではなくて「後つけ」なんです。
よく考察なんて言われてますけれどねw
ロト本人がどうなったのかは気になるところですねえ。

  • 2007/03/09(金) 23:37:47 |
  • URL |
  • 支部長 #-
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No title

もしかすると間違った呪文が伝わってるのかも知れませんねぇ
1時代のギラ、ベギラマなんかはメラ、メラミ威力に近いし、
2のイオナズンも威力的にはイオラ級だし

平和になって呪文を勉強した人間が少ないのかも

  • 2008/06/03(火) 12:27:25 |
  • URL |
  • K #-
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もし、「間違われるように伝えられた」としたら…。
こちらのほうが、歴史ミステリーっぽいかも知れませんね~。

  • 2008/06/03(火) 12:30:38 |
  • URL |
  • 支部長 #-
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No title

逞しい想像力ですな。面白い仮説だと思いますよ。

でもねでもね、訂正がひとつ。
>ギラの上には「ベギラマ」しかなかったが、ゾーマ時代には「ベギラマ」の上位呪文「ベギラゴン」を唱えることさえできていたのだ。
Ⅲでは三つとも火炎系魔法だからいいですが、Ⅰ、Ⅱのベギラマは稲妻魔法です。バギの上がベギラマです。
時間枠はⅢ→Ⅰ→Ⅱですが呪文が封印されてⅠの時代の人がなんとか復活させようとして間違った呪文になってしまった・・・なんて妄想も広がりますねw

  • 2008/06/05(木) 19:41:42 |
  • URL |
  • VIPPERな名無しさん #pnbeOqtk
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そろそろ新しいネタを書きたくなりましたw

  • 2008/06/06(金) 00:38:01 |
  • URL |
  • 支部長 #-
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No title

1の勇者に60もの魔法を扱う才能がなかったからだと思います

  • 2008/06/06(金) 22:24:01 |
  • URL |
  • ファミっ子さん #-
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支部長様の説に刺激を受けて わたしも考えてみました。
ゾーマに支配されて 闇の世界で苦しい生活をしていたアレフガルドの人達は、
光の勇者がゾーマを倒して 世界に光が戻った時、
開放感から すっかり気が緩んでしまったのではないでしょうか。
今度はゾーマさえ弱らせた「光の玉」もある事だし…と、すっかり平和ボケして
強力な呪文も忘れ去られてしまった頃に竜王が現れた訳です。
アレフガルドの人達が弱体化していたから、
ゾーマよりも かなり弱い竜王が世界征服を始める事ができたのです。

  • 2008/09/11(木) 21:47:53 |
  • URL |
  • せんじゅ #-
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竜王がなぜ世界征服を始めたのか。
それは、どこかで書くと思いますけれども、せんじゅさんに先を越されたかなw

  • 2008/09/13(土) 01:01:33 |
  • URL |
  • 支部長@肩書きですから敬称は不要ですよん #-
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承知しましたー。いろいろとみなさんの書き込みから刺激を受けていますので、そこから広げていきますね。

あ、「しぶちょー」でいいですw

  • 2008/09/14(日) 12:52:09 |
  • URL |
  • 支部長 #-
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初期設定や小説ではゾーマより竜王の方が強いよ

これはあくまで仮説だけど
初代のベギラマはギガデインというのをどっかで聞いた

  • 2013/01/05(土) 04:41:08 |
  • URL |
  • 名無し #-
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ファミコンのものを想定して書いてますー。
初代はIIと比べて3分の1、みたいな話は聞いたことがありますね。

  • 2013/01/16(水) 20:32:07 |
  • URL |
  • 支部長 #-
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忘れらされた魔法……みたいのだとかっこいいし説明がつきそうな。
「ベギラゴン? 5文字おぼえられねえよ! ベギラマで十分だ!」っていう人が多かったんじゃ。。。。名前も4文字固定だしww

  • 2014/05/25(日) 22:38:17 |
  • URL |
  • ファミっ子さん #LwOfu9Ho
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