「全ファミ。」ブログ編

ただいまファミプロ仕事中

今回はちょっとドラマチックですよ。
まずソフト探しに2日間。我が部屋はすぐにブツが失われた聖櫃(アーク)化するんですよ。
で、いざはじめたと思ったら、衝撃の展開が!

これだからファミプロの仕事はやめられませんな。


※元ネタはヒューマンの「ただいま勇者募集中」です。もうこれが書けただけで満足です。

三回売って四回買ったファミコンソフト

ボコスカウォーズ。
もうどれだけ無念と後悔と意気込みと挫折を繰り返したか!
まあその甲斐あって三周目まで突入したとか、制作者にインタビューしてしまい、勝率アップの方法を20年経ってから聞いたとか、そんな思い出のつまった一品です。

てなわけで、一度売ってまた買い戻したゲーム、ありますか?

10個選ぶとあなたのゲームスキルがわかるかも。

自分にもっとも当てはまるスキルを10個までピックアップしてみてください。
ゲーム関連での自己紹介時に威力を発揮するかもしれません。
自分にないスキルを選んで、いざジョブチェンジという時に役立てるのもありかと。

・人と同じことをしない
・物事に執着しない
・集中力          
・粘り強さ
・動体視力
・おおざっぱ
・スルー力
・自己主張力
・ひねくれモノ
・流行に背を向ける
・登山家力(高い山があると超えたくなる)
・ひらめき力
・引っ掻き回し
・流行りモノキャッチ力
・持続力
・浮気性
・不具合検出力
・貧乏性(エリクサーが使えない)
・考える前に動く
・分析力
・思い出に惑わされない
・思い出を尊重する
・取りまとめるのがうまい
・瞬間的な反応力
・記憶力
・ギリギリ感をたまらなく思う
・推理力
・リズム力
・リサーチ力
・感情移入力
・ハマり症
・目立ちたがり
・収集癖
・連射力
・記憶力
・忘却力
・戦略眼
・手順を踏む
・体力
・火中の栗を拾う
・無鉄砲
・自己流
・下克上
・質素
・イロモノ使い
・マゾヒスト
・駆け引き力
・先読み
・意固地
・雑食
・偏食
・負けず嫌い
・視野狭窄
・好戦的
・平和主義
・チームワーク
・個人主義
・天外奇想
・猪突猛進
・好きなものは好きなんだからしょうがない
・空想ゲーハンター
・怖いもの見たさ

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ちなみにファミプロのスキルはこれでした。

・人と同じことをしない
・火中の栗を拾う
・不具合検出力
・ひねくれモノ
・流行に背を向ける
・引っ掻き回し
・考える前に動く
・おおざっぱ
・ひらめき力
・忘却力(記憶力が2つ出てきているのを見落としていたため)

修学旅行にどのゲーム機を持っていきました?

私はゲームウォッチやファミコンを持っていったクチですが、世代ごとに持っていったハードが違うはず!
あなたはどのハードを持っていきました?

・ゲーム&ウォッチ
・ゲームボーイ
・ゲームボーイアドバンス
・PCエンジンGT
・ゲームギア
・ワンダースワン
・LYNX
・ネオジオポケット
・たまごっちとその仲間たち
・ポケットステーション
・NDS
・PSP

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けっこう該当者がいたハード

・ゲーム電卓
・プレイステーション
・ドリームキャスト

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以下、かなりのツワモノ

・PCエンジンLT
・NOMAD
・ネオジオ
・バーチャルボーイ
・PCエンジンスーパーグラフィックス
・プレイディア
・ピピン@
・テレビゲーム15
・テラドライブ
・レーザーアクティブ
・3DO
・複数持っていく

出来ることの多いゲームほど最後まで続かない。

『ロマサガ2』は何度も何年も遊んでいるのですが、実はエンディングをちゃんと見たのはほんの数回しかありません。『魔神転生II』はもう少し見たかな。

というのも、遊んでいるうちに「もっと面白そうな遊びかた」をすぐに思いついてしまうんですよ。たとえば『ロマサガ2』だと、「このパーティの組み合わせがいいんじゃね?」とか、「やっぱこの武器を最初から鍛えたい!」とか、すぐに浮気しちまうんです。
そこでセーブもしくはリセットして、また最初から。しかも同時進行でそれぞれのデータをちょっぴりずつ進めてしまうのでますます進行速度が遅くなるじゃないですか。で、そうするとじれったくなってくるので、またまた新しい遊びかたを考えついてしまうのでした。

かくいうわけで、「出来ることがいっぱいある」か「組み合わせがたくさんある」と、あれもこれもという感じになりますよねぇ。だから、浮気性な人は、とことん選択肢の多いゲームをやると、いつまでもゲームに対して新鮮な気持ちを持ち続けられるかもしれませんね。

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いつから「やりこみ」という言葉が売り言葉になったのだろう。
つまらん! ゲーム脳主張派の話はつまらん!
ゲームを初めて遊ぶ時にしか出来ない三つの遊びかた
『ロマサガ2』のひらめきはなぜ電球なのか?
ロマサガ2のひらめきに思うこと

今日はファミコンオフ。

通算5回目のオフ会ですねん。
0次会~2次会まであり、秋葉原探索、大部屋で飲み食いしながらファミコン、夜通しカラオケボックスでファミコン三昧という予定になってます。

次回のオフ会はブログでも告知して、広く参加者を募りたいですねー。

たとえばこんなゲームジャンル

・ゲームの腕前が上達していくのに、そこに喜びがともなわないゲーム
→多分マゾゲーというようなもの。けっこう好み。

・とにかくいろんなものを壊すゲーム
→物理的に壊すものが多い中、ゲームの世界観をメタ視点で壊す『マスターオブモンスターズファイナル』が最高。ラスボスに「しょせんあんたは860Kバイトのディスクに収まる存在」とか言っちゃうんだよ?

・マネジメント能力を磨くゲーム
→アポイント取り、スケジュール調整、スキルアップなどなど、実は『ときめきメモリアル』が先駆けではないかと思う。

・「プレイヤーに勝たせるな!」「クリアさせるな!」という意図で作られたゲーム
→ファミコンに多い。マゾゲーの逆? これがまた燃えるんだな。あと、『真サムライスピリッツ』の黒子は、「プレイヤーに勝たせるな」っていう指示しか出されなかったそうやね。

・一大ブームの火付け役になったゲーム
→スペースインベーダー、ドラゴンクエスト、ストリートファイターII、ポケットモンスター、ビートマニア……って、実はそんなに多くないような。

・制作者の手のひらで踊らされているのがわかるんだけども楽しいんだよチクショー! 的なゲーム
→そういえば最近そういうのがないなあ。

・むやみやたらと要素がくっつきまくっているゲーム
→四神合体以上で。たとえば『バトルプロ野球』が野球+対戦+育成+交換だとか、『ポケットモンスター』=対戦+育成+交換+収集だとか、『有限会社地球防衛隊』=経営+育成+恋愛ADV+SLGだとか、私立ジャスティス学園 熱血青春日記2(PS)=対戦+格闘+育成+恋愛ADV だとかそういうのね。ゴッドマーズ級の合体ゲーはないものか。

デバッガー時代の日記が出てきました・その2

過去のデバッガー日記、続き。

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1996年8月上旬・2

 プロジェクトの主要メンバーが、フィールド関係をプログラミングしている会社に集団移動した。集団移動というより、押しかけたといったほうが正しい。プログラマーHのあまりの仕事の遅さに業を煮やしたからである。
 一駅離れたその会社に行ってみた。12畳ほどのマンションの一室に14人がひしめいており、テレビやらパソコンやらがトーテムポールを形成していた。地震が来たら10HIT即死級コンボは間違いない。
 企画志望のデバッガーズ(別名シタッパーズ)は、トイレの前のスペースに直に座り込んでワープロ打ちなんかをやっていた。宝箱の配置とか、そんなやつである。一応企画っぽいことをやっているのだが、やっぱり無給のままであった。ちなみに、俺はそこには行かずひたすらデバッグである。
 このころには家に帰る時間もなくなってきたので、会社に1週間泊まり込んでいた。風呂は近所の銭湯、洗濯はコインランドリー、コンビニの白飯と納豆とあさり汁で3食を済ます。
「毎日3食同じでよく飽きないね」と食うたびに言われたが、何を言ってるか、である。俺は、バイト先の立食いそば屋で2年間そばとうどんとカレーだけで生きていたのだ。しかも、働いている時間内にしか食えないから、一時間の休憩中に一日分食った。休みの日は、前日に食いダメ&持ち帰りである。それから考えれば、納豆という日本料理の最高峰を毎日食えるのだから、贅沢すぎだろう。
 
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関係者がこの一文を読むと、どこのことだかすぐにわかるよねー。

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8月上旬・3

 シタッパーズの一人が別プロジェクトに移動した。企画としてではなく、Macが使えるからという理由で、グラフィッカーとしてである。人生なんてそんなもんだ考えようによっちゃあ、グラフィックも書ける企画になれるかも知れないから、ポイント高いぞ。
 ところで、このRPG、内容は平凡以下だが、ここに至る経緯、作っている体制はかなり複雑で、ゲームの百倍はドラマチックと言っていいだろう。この現状をゲームにしたほうが売れるんじゃないか?

 さて、仕事のほうだが、ステータス優先順位の設定を始めた。たとえばファイナルファンタジーで、目が見えない状態でなおかつ混乱している、なんていう状態がある。そういう全ての組み合わせが設定通りに動いているのか、表示されているのかどうかチェックするのだ。ステータスが40種類ほどあるので、組み合わせはなんと1600以上。こういうのは普通、何人も人を雇って調べる。が、大幅に開発期間が延びており、経費削減のため二人しかデバッガーがいないのだ。大変に素敵な状況である。
 作業は、はっきりいって手ごわい。まず、敵のステータス関連攻撃を喰らうまでガードし続ける。ステータス異常になったら、それが続いている間に、別のステータス異常の攻撃を喰らうわけだ。戦闘では敵は選べるのだが、やってくる攻撃までは指定できないので、結構大変である。ステータス異常攻撃を受けた直後に、以前のステータス異常が回復してしまうなんてこともざらにあったのだ。
 なかでも、「”混乱”に何かをかける」のには参った。
 混乱するとキャラクターを操作できなくなるため、攻撃してもらうモンスターを殺してしまうことが非常に多くなるからだった。レベルを下げると、今度はモンスターに殺されてしまったりして、微妙な調整に苦労したものである。
 さらに、確認のため、五回くらい同じことを繰り返さなければならない。かように素晴しい作業なので、とにかく時間がかかる。俺は給料が出ているので別になんでもなかったが、さすがにシタッパーはかなりやる気を失っていた。
 だが、こういう時期だし、一日ごとに泊まってもらう。それが仕事ってもんだ。


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これ、ちなみに、回復率80%のステータスは、ちゃんと80%くらいの割合で回復してました。ランダムはちゃんと動いていたんやねえ。

ゲーム製作現場はドラマチックだったけど、下手すると訴訟モンだったしねー。いやはや何とも。

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8月中旬

 レベルアップまでの経験値を決定するため、FFの経験値を調べることになった。
 ゲームを最初からやる訳にも行かないし、攻略本には載っていなかったので、X-TERMINATORサスケを使うことにした。いわゆるスーファミソフト改造ツールである。
「次のレベルアップまで」の経験値をサスケで打ち込み、経験値を調べる。……のだが、さすがに俺もこのときには、なんてローテクな会社なんだろうと思ったものである。ま、だからこそ、俺みたいなデバッガーが必要なんだろうが。
 なんでFFかと思っていたら、Oが、これを参考にしてゲームを作ったんだと自虐気味に言っていた。
 戦闘の計算式なんぞは、プログラムを解析してそのまんま使っているそうだ。
 解析して作った割には、全然面白くないし、有効に動いてないし。
 ついでに経験値も解析しときゃよかったのに。

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普通はデバッグ用の環境を作って調べるんだけどね。おかげでデバッグ能力は高くなりましたよ。

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8月下旬

 新しいデバッガーがやってきた。以前はヒューマンとエニックスでデバッグをしていて、今回はシタッパーの紹介でここにきたそうである。
 話をしてみたが、なかなか頭の切れるにーちゃんなので、策士と呼ぶことにした。
 さて、策士はファイヤープロレスリングシリーズのデバッグをしていたという。あのシリーズには致命的なバグが当初からあり、それを直さないで、いつまでも同じプログラムでゲームを作っているそうだ。そのため、ユーザーから「俺の時間を返せ」とか「ヒューマン、貴様を許さない」という心のこもったメッセージがよく届くそうである。
 ところで策士がやってきたのは、ディレクターDが間違った組み合わせ設定で、俺達にステータス優先順位を調べさせていたためだ。つまり、全て最初から調べ直しになってしまったからなのである。
 こーゆーミスが積み重なって発売延期になるに違いない。
 で、Dが新しく作ったステータスの優先順位表そのものをデバッグしてみた。
 机上デバッグといって結構重要な作業であるが、基本的なミスをしているところがあったので、校正してDに手渡した。
「あ、なるほど、こういう考え方もあったのね。ふーん。でも、こういうことができるデバッガーって貴重なのよね。ありがと」
 ストーリーの世界ではこんな些細なことから愛だの恋だのに変化・発展していったりするわけだが、俺達にそんな展開は絶対にありえないし、そうなることも望んでいない。
 俺は、ゲームが恋人であり、完成度の高いゲームを作ることだけが生き甲斐である。
 友人いわく、「前はアテナが最高だとか言ってたじゃねえか」
 うるさい。名字が那須だからといってそれに引っ掛けて看護婦になった妹がいるヒトに言われたくない。
 書き忘れていたが、策士はコナミが発売している「必殺」というコントローラーを愛用している。これは、コマンドを憶えさせておき、あとは自動的にそのコマンドを実行してくれるという「RPG夜寝てる間にレベルアップ」という代物である。
 俺も気に入ってしまい、速攻ゲットした。
 別にレベルアップさせるわけではないが、一定のことを繰り返すデバッグにはもってこいのアイテムと言えよう。 


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必殺は不具合いっぱい見つけてくれたなあ。フリーズバグを100%再現してくれるのはありがたかったねー。


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デバッガー時代の日記が出てきました。

ゆる記事連発! 今、大分合同新聞が熱い!

ゲームネタではないんですが、あまりのゆるさにリンク。
大分合同新聞のミニ事件簿というコーナーなんですが。

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“トイレに消えた”捜査情報
これは本当にしょーもない(褒め言葉)。居酒屋で聞いた捜査情報を酔って忘れたとか、あんたはどこのホームコメディだよ!

「お礼は不要」財布拾った心意気
いや、いい話なんだけども、どこが事件なんだ。みんな声高々にお礼を要求しているからなのか?

恩をあだで…ニャンともやるせない
これも本当にしょーもない。猫におしっこをかけられるとか、あんたは何十年前のホームコメディだよ!

聞き込み1時間”踊る”大捜査
見出しにだまされるな! ただのオヤジギャグだ!

法被姿で「飲んだらのれん犬」!
乗車前はクモの確認を?!
動物ネタ多数。オヤジギャグテイストを混ぜるのが趣味なのか。

ボヤ発生、“関係者”聴取とはいかず…
器物損壊?!”犯人”逮捕はできません
もう見出しだけでだいたいの内容がわかってしまうという。

で、最新の記事がこちら。

困ってしまってウロウロ
確かにあるよね、こういうことって。

こんな時代だからこそゆる記事を連発する大分合同新聞から、今後も目が離せませんね。

デバッガー時代の日記が出てきました。

面白いので転載。

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1996年6月下旬

 フロム エーに「RPGテストプレイヤー募集」を見つけた。
 メインは企画/プログラマーの募集だが、これまでの経験でどちらもできないことを悟っている俺にはテストプレイヤーしかなかった。
 早速電話をかけてみた。
「あなたは企画のほうでやっていかれたいのですか?」
「いえ、私は生涯一テストプレイヤーでいきたいと思っています」
 電話先の人物は俺に興味を持ったようだ。あっさり面接の日時が決まった。

 面接といえば、光栄を受けたとき、実力テストのようなものを受けさせられたが、「こんなもので俺の能力は測れねえ」と用紙に書き、5分も経たないうちに退出した記憶がある。
 で、大小様々な会社を受けたがことごとく落ちたので、追いつめられた俺は、とある会社にスキンヘッドで面接に行くことを決心したのだ。
 スキンヘッドという特殊な容姿で面接を受けることで、「採るか、採らないか」の選択の余地を自ら狭める背水の陣。それは見事に当たり、ばっちり採用されたのだった。
 そこはAという小さな会社だったが、企画志望だったのにプログラマーにされてしまう。さらに、ストレスで本当にスキンヘッドになりはじめたし、あまつさえ残業代も出なくなったので、あっさり辞めてしまった。

 その後、様々なイベントが俺を待つのだが、それはさておき面接である。
「君だよね、生涯一テストプレイヤーっていうのは」
「そうです」
 そこから俺の売り込みが始まった。
 RPGは100本くらいやったこと。
 複数のマシンで同時にRPGをプレイできること。
 一日20時間、一週間通して働けること。
 デバッグに命を懸けていること、などである。
「君、落語家みたいで面白いね」
 一生懸命な奴ほど愉快に見えるってやつか?
 ま、褒め言葉と受け取っておこう。
「君がヤル人だというのはよく分かりました。後は、デバッグっていうのは腰の低さと協調性が重視されるわけだけど、その点、君の軽そうな感じがちょっとね」

 弱点をつかれた! 

 だが、ここであせっては好印象も無になってしまう。
 俺は落ち着いたフリをして答えた。
「大丈夫です。私はプロのデバッグですから」
 冷静になって考えてみると、金ももらってないのにプロもヘッタクレもないのだが、生涯一が決め手だったようだ。
 今まさに、俺のデバッグロードが始まろうとしていた。


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勢いとインパクトだけで勝負やねぇ。いやあ、今も昔もバカデスネー。

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1996年7月下旬

スタートからラストまで通しプレイをビデオに取るようディレクターのDに指示された。
俺は、意気込みを見せるべく、ディレクターに言ってみた。
「デバッグは100%任せてください」
Dは、冷ややかな目で俺を見て、口を開いた。
「200%任せられるかどうかはあなた次第だけどね」
人を見下すこのしゃべり。俺とOは”凍てつく波動”と名付けて恐れたものである。
ま、さらりと聞き流して通しプレイを始めてみた。
4時間後、あっさり飛んだ。
ディレクターがにこにこしながら、俺に話しかけてきた。
「あ、それバグがあって結構大変だと思うけど頑張って録画(と)ってね。もちろん、最初からよ」
熱いことを言ってくれる。
修羅場になればなるほど強くなる俺の底力を見せてくれよう。
それから数日、これまでのゲーム人生の中で、もっとも熱く燃えるRPGをやり続けたのである。

ある敵と戦えば飛ぶ。魔法を使えば飛ぶ。逃げても飛ぶ。
なら、敵が出なくなる魔法を使えばいいじゃねーか・・・って歩いてるだけでも飛ぶ。
挫折と前進を繰り返し、ついにビデオが完成した。朝6時のことである。
Dは、のこのこと午後1時過ぎにやってきた。
「あんなにバグあったのに、終らせたの? やるじゃない」
当然だ。俺はデバッグのプロなのだから。
「今度は、全部の魔法を100回ずつ試してダメージの平均と成功率を出してね」
結構凄いことをあっさりと、当然録画ですか、OK。

ところで、デバッガーには俺を含め3人が雇われたのだが、後の二人は企画志望で入っていた。
「後で企画をやらせてやるから、今はただで働け」ということで、彼等は無給である。
ちなみに、俺はデバッガーで入ったから時給は750円だ。
「君の働き次第では給料アップも当然あります」
その言葉の裏に隠された、真の意図が明らかになるのは、4ヵ月後のことである。


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もっとバカなのは、この日記をコピー誌としてコミケで売ろうとしたことだよなー。ファイナルバカデスネー。

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1996年8月上旬・1

 さて、デバッグの手順を説明しておこう。
 まず、俺の直属の上司に当たるDから依頼された作業をやる。
 例えば、魔法が仕様書通りに動いてるか、ダメージはどのくらいとか、調べたりするわけだ。
 バグを発見したら、デバッグシートと呼ばれる紙に、”止まる等””気になる””要望”の3つのレベルに分けて、事細かに記入していくわけである。

「まっつぁん、プログラマーとかグラフィッカーに直してもらうんだから、感謝の気持ちを込めて、丁寧な言葉で書くようにね」
 取締役がそう言うので、最初の頃こそまじめに書いていたのだが、時が経つにつれてだんだんなめた口調になってきて、最後は、「直し・・・やがれぇ」状態である。

 Dの部下のナルシストOいわく、
「いやー、まっつぁんは結構ひどい奴だと思うけど、ちゃんと働いてるってみんな知ってるから、何も言わないんだぜ」
 むー、どう応えていいんやら。読者も笑いどころに困るではないか。
 落としどころとヨイショは使い分けないと、メリハリがなくなっていかん。
 だから、こういう場合は、
「いやー、まっつぁん最低ヤローだし、誰にも止められないよ。足も臭いし」
 というふうに落とすだけ落としておいてから、
「デバッガーのくせに偉そうだし、独り言はやかましいし」
 てな感じでヨイショして・・・ない、うーむ、俺ってばひどい奴?

 俺の人間性と足のムレ具合がさらけ出されたところで、説明を続けよう。
 デバッグシートには”バグが出る確率”という項目がある。
 ここには、”100%”とか”規則性がある”とか”再現性なし”とか書くわけだ。
 この”再現性なし”がクセもので、たいていはデバッガーの手違い、間違い、勘違いだったりする。だが、ごくまれに100回にいっぺんしか出ないようなバグだったりするのだ。
 その場合、原因が分かるまで延々とバグが発生した行動を繰り返さなければならない。
 もっとひどいのは、原因が分からずいつの間にか出ているバグである。
 デバッグをしているWという性格のいい女の子がいる。彼女はサブアートディレクター、美術助監督的な立場で仕事をしていたのだが、仕事が終わったので、シナリオ関連のデバッグに回されてしまったのだ。
 ゆえに、シロートデバッガーの彼女が書くデバッグシートには「いつの間にかバグった」系が非常に多い。
 それをどんな状況で発生するのか、全て確かめねばならないので、かなりきつかった。
 中でも苦労したのが「いつの間にかMAXHPが255になってしまっていた」である。
 とにかくどんな状況でそうなるのか皆目見当がつかないので、手あたり次第やってみたものである。
 結局、「戦闘から逃げる」とバグることを突きとめたが、そんなもの録画しながらやれば一発じゃんとか思うだろ?
 金がなくて、ビデオも揃わなかったのだそうだ。
 貧乏金なし、である。

 さて、デバッグシートはディレクターDかナルシストOに渡り、そこで彼らのチェックを受けることになる。
 止まる・飛ぶバグに関しては、プログラマーのほうにシートが回される。だが、気になるバグは気のせいドリアードとして軽視されたり後々までほっとかれたりと、かなりひどい扱いになる。要望などにいたっては9割方なかったことにされた。
 要望を通すのに、俺は一計を案じた。
「1000枚くらい書けば、1割でも100枚通る」
 思い立ったら即実行。
 俺は土日に出社して要望を書きまくった。
 その数およそ200枚。40時間以上かけた大作である。
「○○(名古屋のパロディ)の宝箱には758ゴールドを入れてくれ」
「”胸が一杯で何も言えません”という台詞は矛盾しているのでカットしてくれ」
「小さい頃に着ていた服を大きくなっても着ているのは変だから、直してくれ」
「武器をはずすとなぜ命中率が0%になるのでしょう」 
 などなど、一発ネタから言いがかりまで、幅広く取り揃えてみた。
 月曜日、のこのこ出てきたD&Oは、シートの量を見て面食らった。
「まっつぁん、ここまで書く?」
 当たり前だ。俺は目的のために自分の全てを犠牲に出来る。
「分かった。後で読んどくよ」
 それからしばらくして、デバッグシートが戻ってきた。プログラマーやD&Oが「直したぜー」と書いたシートがあったら、バグが直ってるかどうか確認するためである。
 要望には全てDのコメントが記されていた。
 結構まめじゃねえかと思いつつ、読んでみた。
「仕様です」
「大人になってから、新しく買い替えたのです」
「無理です」
「ちょっと考えてみます」
 ・・・結局、要望が通ったのは「758ゴールド」など、わずかなものであった。
 判った。一割ではなく、常に5~7枚なわけか。
 頼むから、もうちょっと何とかしてくれ。


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二人からの返事を見直すと、意地を張っているとしか思えませんなあ。
あ、DさんおよびOくん、今はもう何ら含むところはありませんのでご安心を。

ゲームセンター駐車場の車を破壊した時のボーナスポイントは193、566だったらしい。

乗用車を立ちキックで壊した男、逮捕

http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/accident/news/20090105/95400

ストIIで性能が一緒だったリュウとケン、どっちが強いのか? という疑問がありましてね。
ボーナスステージでリュウとケンが同時に車をキックで破壊し始めると、実はケンのほうが早く壊せるという結果が当時のゲーメストに載っていました。つまり、ケンのほうが強いのだと。
そんなことを思い出すニュースですなあ。

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mixiのほうでは、「鉄アレイを投げてくる親父よりマシ」とか「どうせ壊すなら木人を」とか「食べ放題がいい」とか「おにぎりを投げればいいのに」といったコメントが寄せられてます。
私だったらなんだろう、体力も増やせる氷柱割りかなあ。

ファミプロの心得

ちょくちょく拍手をもらう過去のエントリに、「ファミプロの心得」があります。
年も変わりましたし、原点に戻るという意味で再貼りをしてみます。

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●どんなゲームでも楽しむ
自分の不得手なジャンルを作らない。食わず嫌いをしない。ゲームに冷ややかな接し方をしない。どんなゲームでも、にっこり笑って認めることが大切だ。

●どんなゲームでも「つまらない」といわない
いったんゲームが売られた以上、それは「完成品」である。バランスが悪かろうが作りこみが甘かろうが、「面白さ」を引き出すような遊び方を考え、実践すること。
ゲームが面白くないと感じたら、ファミプロとしての技量が足りないということである。

●バグを活用する
完成品に組み込まれている以上、バグもゲーム性の一つである。制作者の意図していない要素であることが多くから、ゲームにひねりを加えるときに使うこと。

●ゲームは最低でも一日一時間
高橋名人の教えは子供に対するものである。ファミプロは、どんなに忙しくともゲームを怠ってはならない。

●モニターの奥にいる制作者を意識する
堀井雄二氏は「モニターの向こう側にいる遊び手を意識してゲームを作る」ことをモットーにしている。ファミプロは、制作者を意識し、彼らの意図を見抜かなければならない。もちろん、それによってゲームがつまらなくなってはならない。全てはゲームを楽しむためである。

●観客を常に意識する
自らのプレイを観客に見せる商売である以上、自分が楽しんでいるだけではプロと言えない。常に新しいゲームの遊びかたを考え、観客に驚きを提供すること。

●中だるみ、倦怠期を活用すべし
どんな面白いゲームでも飽きがくる。が、それこそチャンスである。従来の遊びかたと違う遊びかたを考え出し、実行する絶好の機会なのだ。
 
●ゲームを遊ばず、ゲームで遊ぶ
ゲームだけにのめりこむと、見えるものも見えなくなってしまう。ゲームとゲームを取り巻くもの全てを使いこなして遊ぶこと。

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・どんなゲームでも楽しむ
これは簡単そうに見えてなかなか難しい。全くやったことのないゲームだと「どうやって遊べばいいのだ」「これは一体なんなのだ」とかって具合に楽しめるんですけれど。まあ、「難しいゲームほど楽しい」という人もいますし(私がそうです)、いわゆるマゾゲーが好きな人なら、“前向きに”楽しむことが出来るんじゃないでしょうか。

・どんなゲームでも「つまらない」といわない
「自分が楽しめないゲーム」を「つまらない」と言ってしまうのって、とてもつまらないと思うんですよ。当たり前すぎる話ですからね。「どうしてつまらないのか?」というのは比較的たやすく分析することができます。では、それをどう「面白い」に変換していくか。その過程を楽しむのもありだと思うんですね。でも、そういう遊びかた、楽しみかたを提示するメディアがほとんどないので、私がやってます。

・バグを活用する
活用できないバグというか、できていないまま発売されちゃったゲームもありますからねえ。これはもう「ゲームとしても現実としてもあってはならない動き」を探すとかになるかと。

・ゲームは最低でも一日一時間
最近は携帯電話を活用してます。あとゲームボーイアドバンスSPね。何度も書いてますけど、ゲームボーイが面白いんですよ。チープなスリルに身を任せて明日におびえる楽しさ。

・モニターの奥にいる制作者を意識する
本来、これってゲームの楽しみ方ではないと思うんですね。ゲームは製品なので、その制作者はあまり関係ないですから。でも、制作者の「ここで意識してよ。仕込んであるからさあ」っていうものがゲームの中にはあって、「ああ、これは面白い」とか、「踊らされているのはわかっているけれども面白いんだよなあ」とか、「いやいや、そこをあえて制作者の思惑から外れてみよう」とか、そういう恋のかけひき(ゲームボーイのパズルゲーム)が面白いじゃないですか。

・観客を常に意識する
これは最近ものすごく出来ている人が増えてきましたよね。有野課長と動画共有サイトの影響だろうなあ。

・中だるみ、倦怠期を活用すべし
これの乗り越えかたで簡単なのがあるんですよ。5年間放置しておいて、それからプレイする。これがまた新鮮なんです。以前クリアできていたところが引っかかったり、その逆もあったり。また、きれいさっぱり忘れ去っていることもあるので、ごく普通の新作気分で遊べることも。
まあ、色んな遊びかたを研究しましょうという話です。

・ゲームを遊ばず、ゲームで遊ぶ
特にファミコンはそうですね。何しろ、ファミコン本体では新作が遊べませんから。逆に、最新のゲームなんかもそうかもしれません。ゲームにハマることなく、ゲームで遊ぶ。これは相当に難易度高いですよ。

謹賀新年

みなさま、あけましておめでとうございます。

昨年はコンビニ弁当と寝袋で年越しという素敵コンボな大晦日でしたので、
今年はまともなファミコン生活を送りたいと思っています。
単行本にも全力であたりたいですねー。

では、今年もよろしくお願いします!

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