「全ファミ。」ブログ編

続々・RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない

RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない
続・RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない

 上記で書いたように、ドラゴンクエストはプレイヤーが勇者であり、ゲームの目的が「竜王を倒す旅」である以上、竜王が勇者に勝つことは不可能だ。そこで考えたのが、ドラゴンクエストSLG 竜王の野望。アレフガルドにいる各集団を戦力として考え、各戦力同士の国盗りSLGとしてゲーム化するというアイデアだ。このシステムであれば、竜王やラダトーム王もプレイヤーキャラとして選択可能で、ゴーレムを有する城壁都市メルキドでさえも選ぶことができてしまう。戦略SLGであれば、竜王が勇者に勝っても何ら問題ない。むしろ、勝てないとゲームにならないだろう。
 ところで、サブタイトルが『竜王の野望』だと、旧光栄の歴史SLGを連想する人もいると思う。そこで、タイトルを『ドラゴンクエスト0 アレフガルド興亡記』に変えてみた。「アレフガルド興亡記」はアレフガルドの史実をテーマにした歴史SLGをイメージさせるのが狙いだ。少し話はずれるが、歴史という観点からアレフガルドの世界を眺めると、世界が丸ごと変わるようなドラマチックな出来事が多い。 これらの歴史を大枠で感じられるような、歴史SLGを遊んでみたい。その意味で「アレフガルド興亡記」なのだ。

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 ・(キラーマシーンを制作可能な古代文明の時代?)
 ・ゾーマによる世界征服
 ・闇の世界と光の世界との邂逅と別離
 ・竜王が立ち、アレフガルドは戦争状態に
 ・ロトの子孫達によるアレフガルド外への進出
 ・シドーによる世界征服
 ・その後の世界
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 ゲームとしてイメージしているのは、パラドックスインタラクティブ(通称パラドックス社)が作ったハーツオブアイアン。「竜王の野望」の元ネタは『信長の野望』だが、ゲームの終盤はコンピュータとの戦力差が激しくて盛り上がりに欠けてしまう。そのため、パラドックス社のゲーム(パラドゲー)のような、軽いデータによる素早いゲーム展開が望ましいのだ。
 「アレフガルド興亡記」では、パラドゲー同様に、ゲーム内に登場する人物やモンスターなどすべてに強さや成長力などのパラメータを用意しておく。また、そのほかにも「勇敢さ」や「外交能力」「内政能力」なども設定可能とする。それらのパラメータをいじることで、交戦的なメルキドや穏やかな竜王、人材発掘に長けたラダトーム王などを演出することができるのだ。こうすることで勇者の出る幕がまったくなかったり、メルキドがアレフガルドを支配するいうようなおいしい展開もありうるだろう。
 もちろん彼らをプレイヤー自身が操作することもできるが、ほとんど戦況に影響のなさそうなマイラなどを選択し、アレフガルドの戦況の移り変わりを眺める遊びかたもできると面白い。いわば神の視点である。『ドラゴンクエスト0』のゼロは、外伝という意味のほかに、ゲームに介入するプレイヤーがゼロという意味も含んでいるのだ。
 かくして、歴史SLGというジャンルで竜王の勇者に対するリベンジが達成されることになる。ブログネタというだけでなく、いつか本当にドラゴンクエストSLGをプレイしてみたいものだ。

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竜王が勝てない理由を世界観にそった形で考える

モンスターが集団で勇者を襲わない理由
ラダトーム城近辺の敵が弱い理由
竜王は、まほうのかぎを使いこなせば勝てていた
モンスターたちが一定の地域に留まっている理由
竜王とモンスターたちの関係を維持するモノ
ドムドーラが滅んだわけ
竜王時代のモンスターがゾーマ時代のモンスターよりも弱い理由
ゾーマ時代から竜王時代になって、使える呪文の数が減った理由
竜王が竜王の城から出られない理由
もし、竜王が勇者に勝つことができたなら
アレフガルドの戦いは、コップの中の争いだった

アレフガルドの戦いは、コップの中の争いだった

 モンスターが集団で勇者を襲わない理由で、勇者はゲリラ戦の天才だったという仮説を立てた。しかし、みなさんからの指摘や検索キーワードで気になりだしたことがある。いくら勇者が天才戦略家で戦えば戦うほど強くなると言っても、やはり1人で竜王の大軍に勝つのは難しいのではないだろうか。しかし、実際に勇者は勝ち抜いている。つまり、どこかで仮説が間違っているということになる。そこで、今回は改めて「ゲリラ戦で竜王軍と戦っていた」仮説について検証していこう。
 まず第一に、モンスターとの戦闘が1vs1だったところから見て、勇者がゲリラ戦の達人だったということは間違いない。では、「勇者は1人で戦っている」という点はどうだろうか。確かに戦闘自体は1vs1で行われている。しかし、勇者はラダトーム王の命を受けて竜王征伐に旅立っているのだ。そこで、勇者の見えないところで、ラダトーム王が何らかのバックアップをしているということは考えられないだろうか。ラダトーム王は勇者に対して明言しなかったが、自分の愛娘を人質に奪われているのだ。おおっぴらにラダトームの兵士達を動かすことはできないだろうが、諜報活動、流言飛語の類で竜王軍の動きを乱していたことは考えられる。ただ、町人たちとの会話で「ラダトーム王のバックアップ」の類が全く出てこないし、そういった動きがあることを勇者にも全く察知させていない。そのため、バックアップがあったとしても極めて少人数だろうし、竜王軍に影響を与えることはほとんどなかった可能性が高い。そもそも、王の配下にそういうスキルのある人員がいたとしても、ローラ姫捜索隊として密かに派遣させるのが親としての心情だろう。
 となれば、考えらえるのは1つくらいしかない。アレフガルドの戦いは「コップの中の戦争だった」のではないだろうか。考えてみてほしい。『ドラゴンクエストII』の世界で明らかになったように、アレフガルドはかなり狭い。アレフガルドは世界の一地域にすぎず、地理的には世界の4分の1以下の大きさしかない。さらに、『ドラゴンクエストIII』においては、地下世界だけでなく、現実の地球に酷似した地上世界がある。地上と地下世界をあわせれば、アレフガルドの小ささはさらに際立ってしまう。そういう狭い世界での戦いなのだ。
 また、地理的に狭いというだけでなく、竜王軍そのものの勢力も小さかったと考えられる。例えば、町の人の会話はどこか悠長だ。「最近、モンスターが増えて物騒になった」という言葉からは、とても戦争状態にあるとは思えないのだ。
 さらに、勇者がモンスターと出会う率の低さも勢力の小ささを表している。ゲリラというより、勇者は単にうろついているモンスターを各個撃破をしていただけ……とさえ言えてしまうかもしれない。そもそも竜王は、各地にモンスターを派遣したものの、管理職(ゲーム的に言えば中ボス)を置くということを全くしていないのだ。竜王は自分の管理能力に絶対の自信を持っていたのだろうか。おそらく、そうではない。竜王が持っていた兵力はかなり少なかったのだ。ゆえに、竜王はすべての配下たちを自分で管理できると考えて、そして、実際にそうしていたのではないだろうか。(自らが召喚したモンスターのため管理しやすかったとも考えられる)
 ここで、前述した町人の会話を思い出してみてほしい。「最近、モンスターが増えて……」、そう、モンスターたちは“増えた”のだ。つまり、元々、アレフガルドにモンスターたちは存在していた可能性が高い。しかし、その数は決して多くなく、人間の生活圏と重なることはなかったのだ。そこに、竜王の率いるモンスターたちが、町人の言葉を借りれば徐々に“増えて”きた。そう、増えただけなのだ。そんな悠長な動きをする勢力を軍と呼ぶことはできない。戦略と言うのも気が引けてしまう。
 
 竜王よ、お前は一体、何をしたかったのだ。

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世界観について
モンスターが集団で勇者を襲わない理由
ラダトーム城近辺の敵が弱い理由
竜王は、まほうのかぎを使いこなせば勝てていた
モンスターたちが一定の地域に留まっている理由
竜王とモンスターたちの関係を維持するモノ
ドムドーラが滅んだわけ
竜王時代のモンスターがゾーマ時代のモンスターよりも弱い理由
ゾーマ時代から竜王時代になって、使える呪文の数が減った理由
竜王が竜王の城から出られない理由
もし、竜王が勇者に勝つことができたなら

システム面について
『ドラゴンクエスト』で発想の転換をしてみる
RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない
続・RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない

おまけ・ドラゴンクエストの遊びかたについて
ドラゴンクエスト100の世界の遊びかた

日本デジタルゲーム学会って、竜王が勇者に勝てない理由を研究したりする学会ですよね?

 「違うよw」というツッコミを誰もしてくれなかったので、本当に書いてしまったのが「竜王はなぜ勇者に勝てないのか?」。その真のテーマは、『ドラゴンクエスト』で提示された世界観を丸ごと受け入れ、斜に構えず、納得のいく理由付けをすることだったりします。

 なぜ勇者と竜王軍の戦いは常に1vs1なのか?
 なぜ竜王はラダトーム城近辺に強い敵を送り込まないのか?
 なぜモンスターたちは1つの地域に留まっているのか?
 なぜ竜王はゾーマ時代の強い魔物を呼び出さないのか?
 なぜ最強の兵力である竜王は竜王の城から出てこないのか?
 なぜロケット団の反省会は短いのか?(これはあまり関係ない)

 これらの疑問に対して、一つ一つ整合性の取れた理由を考え、その理由が次の謎を解き明かす鍵となる。そういうものを目指してきたんですね。とはいえ、そもそもがボケから始まっているネタじゃないですか。だから、前回エントリのコメントにあるような「アホらしい」という指摘はまさにごもっともだし、「そんなの考えてどうするの?」と言われても「水曜どうしましょう!」と快活に思わざるを得なかったりするわけです。
 ただ、『ドラゴンクエスト』のシステム面から語るのはまだ早かったかな、という気もちょっぴりしてます。私の職業はファミプロ、すなわりあそび人ですからね。ゲームをマニアックに遊ぶ方面へ特化していても、ゲームを生み出す力はレベル1未満なわけです。いまんところ、そしてこれからも、『ドラゴンクエスト』のシステム面を語るには経験値が足りないでしょうからね。
 と言いつつも、実はすでにドラクエ新作というカテゴリも作ってあるんです。狙いはもちろん、「スクエニ企画チームよりも早くドラクエ新作ゲームを考えたれ! うひひ」という小人物ならではの悪巧みですね。で、そっちと竜王ネタをリンクしてしまったので、やや話がわかりにくくなってしまったのかもしれません。
 しかし、ちょっぴり嬉しいことがあったんですよ。このネタを書いた時、気心の知れた友人が「またアホなことをやり始めたなぁ」っつうことを言ってくれたんですね。つまり、前述の「アホらしい」というコメントをくれた(恐らくは)一見さんと、私の性格をよく知る友人とが、多少のニュアンス違いはあるものの、『ドラクエ』ネタを読んで、「アホ」という共通の思いを抱いてくれたわけです。これは励みになりましたね。私のやってきた方向性は間違いない、ファミコン芸人路線はイケるな、と。こう思ってしまうところがまたアホなんやろなぁと思いますけどね。
 んで、実物の日本デジタルゲーム学会では年末締め切りで論文を募集しているそうです。まあ、百歩間違っても、竜王が勇者に勝てない理由なんざ、ヘのツッパリにもならんでしょうなぁ。

もし、竜王が勇者に勝つことができたなら

 今回は、これまでの考察に基づいて竜王が勇者に勝った後の世界を考えてみよう(言うまでもなく、どうやって勝ったのかが最大の問題であるが。ただ、勇者がパープリンすぎて城からかぎを使って出られなかったという設定だと手っ取り早いかもしれない。実際、そういうプレイヤーが身近にいたのだ。もちろん私ではない。私は竜王の城の隠し入り口の位置がわからなかっただけだ。……と、書きながらふと思う。竜王の玉座の後ろの床をきっちり閉めておけば、玉座を調べた勇者は風の流れを感じられず、竜王の元にたどりつけなかったのではないだろうか)。
 仇敵である勇者を破った竜王は、ラダトーム王へさらなる要求をした。ラダトーム城にある「太陽の石」の引き渡しである。竜王の島に渡るための虹の橋をかけさせないためには、太陽の石が必要不可欠なためだ。
 とはいうものの、その要求の程度はさほど強くなかったと考えられる。理由は二つ。そもそも、その時点で仇敵の勇者を破っており、竜王の島に渡られる心配がなかったこと。もう一つは、ゾーマ時代にオルテガが竜王の島(当時はゾーマの島だが)へ泳いで渡ったことを、竜王は知っていたのではないか、ということである。だからこそ、勇者が健在だった頃、虹の橋をかけるための"あまぐものつえ"を奪うことなく、半ば放置に近い状態にしていたのではないだろうか。
 また、竜王は、ドムドーラ以外の街を攻略すべく兵力を送り込んでいった。まず最初に狙ったのは温泉街のマイラである(……普通ならば、竜王の居城近くにある街から狙うと考えるだろう。が、やはり竜王はファンタジー世界の住人であり、人外の存在である。ゆえに、人間の理にかなわない行動を取ってほしいという気持ちが強い)。狙いはもちろん、ようせいのふえ。要塞都市メルキドを守るゴーレムをどうしても倒したかったのだろう。「自分に倒せないモンスターがいる」という事実は、魔王と呼ばれた竜王のプライドが許さなかったに違いない。
 竜王自身は光の玉の影響で居城から出られないものの、竜王の意を受けた竜王軍は街を次々と陥落させていった。竜王をあれほど苦しめた勇者のゲリラ戦法がなければ、戦力の集中はたやすかったことだろう。むしろ、勇者を破ったことで、はじめて竜王の配下が「軍」と呼ぶにふさわしい動きをすることができるようになったと言えるかもしれない。ゲリラ戦の巧者(と、おそらくはラダトーム軍の目に見えないバックアップ)と競り合う中で、竜王の用兵術、組織運営力は格段に向上したはずだからである。
 数年後、ついに竜王はラダトーム城を陥落させる。時間がかかったのは、ラダトーム城が地形的にもっとも竜王の城から遠く、戦力を整えられなかったことと、ローラ姫を人質として使わなかった(使えなかった)からだと思われる。
(以下は余談である。なぜ竜王はローラ姫を居城から離れた洞窟に置いたり、人質として交渉の材料に使わなかったのだろうか。その理由は「おうじょのあい」にありそうだ。おうじょのあいは、レベルアップまでの経験値を教えてくれたり、ラダトーム城までの距離を教えてくれる。"愛"だけでその威力である。ローラ本人の能力たるや、絶対可憐チルドレン並みの超能力であったかもしれない。通常の能力をはるかに超えたローラの能力を、竜王は危険視したのではないだろうか。あるいはローラ姫の"愛"に感化されるのを恐れたのかもしれない。そう考えると、竜王は意外とロマンチストである。「こんなに苦しいならば、愛などいらぬ!」という心境だろうか)
 竜王は、光の玉とともにラダトーム城へと移動した。それにより、ラダトーム城の近辺に強力なモンスターを配置すると共に、アレフガルド全域を完全に支配下におくことができたのである。
 その後、竜王が取りうる道は2つある。ゾーマ時代の再現を目指し、アレフガルドに闇の世界を取り戻すか。あるいはシドーのように、光と共存しながら自らの力をつけていくか。しかし、母の形見である光の玉を持ち続けたままでは、いずれの道も厳しいだろう。竜王が大きな力をつければつけるほど、光の玉の「大きな力を抑えようとする」力もまた強く働くのだから。
 私は、シドーの先駆けとなるべく海を越えていく竜王も見てみたいが、闇の力の復興を目指す竜王により強い魅力を感じる。ギアガの大穴が閉じられることで光の世界が訪れたように、中空のギアガの大穴を再びこじ開け、逆説的に闇の世界を目指そうとする、その姿に。

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世界観について
モンスターが集団で勇者を襲わない理由
ラダトーム城近辺の敵が弱い理由
竜王は、まほうのかぎを使いこなせば勝てていた
モンスターたちが一定の地域に留まっている理由
竜王とモンスターたちの関係を維持するモノ
ドムドーラが滅んだわけ
竜王時代のモンスターがゾーマ時代のモンスターよりも弱い理由
ゾーマ時代から竜王時代になって、使える呪文の数が減った理由
竜王が竜王の城から出られない理由
もし、竜王が勇者に勝つことができたなら
アレフガルドの戦いは、コップの中の争いだった

システム面について
『ドラゴンクエスト』で発想の転換をしてみる
RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない
続・RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない

おまけ・ドラゴンクエストの遊びかたについて
ドラゴンクエスト100の世界の遊びかた

続・RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない

 前回のエントリでは、システム面から竜王が勇者に勝てない理由を考えた。今回は、それをもう少し突き詰めて考えてみたい。

 勇者は不死であり、戦えば戦うほど強くなる超人的な存在である。それはすなわちRPGそのものと言える。勇者は、プレイヤーを世界に介在させるための媒介であり、プレイヤーと共に成長し、冒険譚を作っていくために存在するのだ。
 翻って竜王側は、国盗りSLGのように世界を征服可能な強力な部隊と組織を持ちながら、「配下のモンスターをSLGのように動かし、勇者=プレイヤーを追いつめる」ことができない。ファミコン時代のRPGでは、勇者=プレイヤーの動きと強さに対応して、コンピューター側がモンスターをリアルタイムに動かすことは不可能だからだ。また、そもそもゲームである以上、プレイヤーが必ず勝利しなければならない(前回のエントリに対して「竜王が勝てないのは大人の事情だろ」という感想があったが、まさにその通りである)。『ドラゴンクエスト』が本格的なRPGの第一弾であり、プレイヤーの冒険譚である以上、竜王が勝つということはあってはならないのだ。(ただし、堀井雄二氏は竜王と勇者の会話でそれをやってのけた。逆転の発想でつくられたゲーム一覧で挙げたとおり、ラスボスの居場所が最初から見え、さらわれた姫を助けなくてもよい『ドラゴンクエスト』は、ファミコンRPGの祖にして異端である)
 これらが、「RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない」というゆえんである。

 前回は『ドラゴンクエスト』の世界観を使ったRPGvsSLGの対戦ゲームを考えてみたが、人vs人という勝負にせず、RPGというシステムのままで竜王が勝つ方法はないのだろうか。そのヒントはスーファミの『ロマンシングサガ2』にある。『ロマサガ2』では、敵とエンカウントした回数によって敵が強くなるシステムが取られている。それを『ドラゴンクエスト』にも採用するわけだ。
 勇者の成長と共に敵が強くなり、さらにそれを勇者が超えると、敵そのものがランクアップし、より強い別の種類の敵になる。これならば、「勇者に対して竜王が強い敵をリアルタイムにぶつけ」ているように見えるだろう。しかし、それをやった時点で、ゲームバランスがすべての『ドラゴンクエスト』が、『ドラゴンクエスト』ではなくなってしまうのだが。
 もう1つ、RPGというシステムの中で勝利しつつ、なおかつ、『ドラゴンクエスト』の世界観を崩さない方法があるかもしれない。次回はそれを中心に考えてみたい。

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世界観について
モンスターが集団で勇者を襲わない理由
ラダトーム城近辺の敵が弱い理由
竜王は、まほうのかぎを使いこなせば勝てていた
モンスターたちが一定の地域に留まっている理由
竜王とモンスターたちの関係を維持するモノ
ドムドーラが滅んだわけ
竜王時代のモンスターがゾーマ時代のモンスターよりも弱い理由
ゾーマ時代から竜王時代になって、使える呪文の数が減った理由
竜王が竜王の城から出られない理由
もし、竜王が勇者に勝つことができたなら
アレフガルドの戦いは、コップの中の争いだった

システム面について
『ドラゴンクエスト』で発想の転換をしてみる
RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない
続・RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない

おまけ・ドラゴンクエストの遊びかたについて
ドラゴンクエスト100の世界の遊びかた

RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない。

 ここまで、『ドラゴンクエスト』の世界観から「竜王が勇者に勝てない理由」を考えてきた。今回は番外編として、システムの面から竜王が勇者に勝つ方法を考えてみる。その1つの答えが、昨今に発売された『勇者のくせになまいきだ。』である。
 『勇なま』は、なぜ魔王が勇者に勝てるのか。それは、プレイヤーが魔王側の立場になって勇者と戦うことができるからである。プレイヤーは、ゲーム内で勝ち抜くために様々な戦法を試し、上達し、敗北を分析し、敵の動きを学習し、それを次につなげることができる。しかし、プレイヤーに相対する敵側(COM)にはそれがない。一定のパターンで動いているだけだ。負けパターンを学習し、同じ負け方をしないようにすることができない。
 『ドラゴンクエスト』のシステム面において、竜王が勇者=プレイヤーに太刀打ちできない理由はそこにある。私が仮に竜王ならば、過去の経験を生かし、勇者へ戦闘を仕掛けさせないよう配下に命令を出す。勇者も、彼を操るプレイヤーも、戦えば戦うほどに強く賢くなり、最終的には勝ち目がなくなることを知っているからである。しかし、RPGというシステムにおいて、そういった戦法を取ることは不可能だ。プレイヤーは主人公であり、主人公が勝つことが前提であり、目的であり、セールスポイントであり、ゲームの面白さにつながっているからである。
 ただし、絶対に不可能かと言えばそうでもない。『ドラゴンクエスト』よりも先に発売され、仲間と共に強くなっていくゲームが存在する。『ボコスカウォーズ』がそれだ。『ボコスカウォーズ』では、いくら主人公が強くなったとしても敵兵に負ける時は負ける。ゲームサイドのインタビューで作者のラショウ氏が語ってくれたように、「絶対に勝てるという安心感を取り除いた」からだ。この考えかたを取り入れた場合、いくら勇者が強くなっても、竜王にも配下のモンスターたちにも勝ち目が生まれてくる。
 また、『ボコスカウォーズ』は軍勢を率いるゲームであり、軍勢同士が戦うウォーシミュレーションでもある。そこで、その考えかたをより先鋭化させ、『ドラゴンクエスト』の世界観を使った「竜王vs勇者」のウォーシミュレーションを仕立て上げるのだ。もちろん、プレイヤーは竜王サイドを操作するが、他方、勇者側もプレイヤーに操作させるようにする。竜王側は世界征服を、勇者側はそれを阻止する側に立つ。竜王側を操作できるようになった瞬間、竜王が勇者に勝つ可能性は飛躍的に高まるだろう。モンスターを使った巧みな戦略も取りうるはずだ。一方、勇者側もゆっくりとレベルアップに励んでいるわけにはいかなくなる。モンスターが戦略的に動き、さらには、今のレベルでは太刀打ちできない強さの敵が行く手をさえぎってくるからである。
 かつてエニックスは、魔王と勇者側の両方を操作可能なRPGであるダークハーフを発売した。『ドラクエモンスターズ』や『ドラクエソード』に続く外伝として、次はSLG対RPGの対戦ゲームはいかがだろうか。RPG側の勇者、SLG側の竜王。どちらが勝つのか、夢は尽きないのだから。

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世界観について
モンスターが集団で勇者を襲わない理由
ラダトーム城近辺の敵が弱い理由
竜王は、まほうのかぎを使いこなせば勝てていた
モンスターたちが一定の地域に留まっている理由
竜王とモンスターたちの関係を維持するモノ
ドムドーラが滅んだわけ
竜王時代のモンスターがゾーマ時代のモンスターよりも弱い理由
ゾーマ時代から竜王時代になって、使える呪文の数が減った理由
竜王が竜王の城から出られない理由
もし、竜王が勇者に勝つことができたなら
アレフガルドの戦いは、コップの中の争いだった

システム面について
『ドラゴンクエスト』で発想の転換をしてみる
RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない
続・RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない

おまけ・ドラゴンクエストの遊びかたについて
ドラゴンクエスト100の世界の遊びかた

ロトの剣についての考察など

ドラクエネタでリンクされていたので、いろいろと検索してみました。
と、こんなネタが。
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Sunnyvale/6160/newtech/dq2roto.htm

キバヤシww

ちなみに、私の考える「ロトの剣の真実」はこれなんだよね。考察でもコジツケでさえもないけどw
ドラクエネタについては公式設定がないらしく、ゲームで描かれていることが全てなんだとか。だから、あの世界観を整合性あるように考えると、やっぱり竜王は召喚士ということになるよな、うむうむ。

モンスターが集団で勇者を襲わない理由

 常に前向きな姿勢で戦うロトの子孫であるが、彼は常にモンスターと1対1で戦っている。

「どうして、モンスターたちは集団でロトの子孫を襲わないのだろう?」

 そんな疑問を抱いたことはないだろうか。モンスターたちが潔いから? いや、そうではない。事実、「ドムドーラの街は魔物たちによって蹂躙された」と、アレフガルドの住人が語っている。
 となると、考えられる理由は一つしかない。ロトの子孫は、モンスターたちに不意打ちのゲリラ戦を仕掛けているのだ。広いフィールドを自由自在に駆け巡り、モンスターが一匹のときを狙うのだろう。これは肉食動物の狩りを想像すると分かりやすい。ロトの子孫は、モンスターの群れの中から、はぐれた個体や弱そうな個体を見つけ出す嗅覚が非常に優れているのだ。古今よりゲリラ戦の基本は少数精鋭による速攻である。知ってか知らずか、ロトの子孫はゲリラ戦の基本を忠実に実行していたわけだ。
 考えてみれば、ロトの子孫には仲間がいない。せいぜい、本人が死んだときに王宮へ運んでくれる運搬人(?)がいる程度だ。そのため、ロトの子孫は必然的に一人で戦い続けなければならず、自然とゲリラ戦に長けていったのだろう。
 しかし、ここで気になるのが竜王側の対応である。竜王がどのように魔物たちを従えているかはおいおい語っていくとして、あれほどの集団でありながら、なぜロトの子孫に対応することができないのだろうか。まず、竜王に適切な軍師がいないことが問題だろう。いくら強大な力を持つ竜王とはいえ、一人で世界征服できないことくらい、すぐ分かろうというものだ。竜王は自らを過信しすぎていたのかもしれない。
 軍師に足る人材が竜王軍で確保できていない可能性もある。だが、竜王軍配下の「魔道士」「大魔道」はれっきとした人間である。彼らを軍のトップに抜擢し、竜王軍を「軍隊」として動かすことができれば、ロトの子孫によるゲリラ作戦に屈することはなかっただろう。たとえ軍師がいないとしても、モンスター側からロトの子孫を発見した際、モンスターたちに「奇襲」させず、竜王軍の本隊へ「報告」することを徹底させておく必要があった。そうすれば、ロトの子孫によるゲリラ戦を最低限にとどめておくことができたはずなのだ。


今回のポイント
・ロトの子孫はゲリラ戦の天才だった
・竜王軍は「軍隊」としての組織ができていなかった

テーマ:ドラゴンクエスト - ジャンル:ゲーム

ラダトーム城近辺の敵が弱い理由

 あなたは、こんなことを思ったことはないだろうか。
「何で竜王は、ロトの子孫に“スライム”で攻撃させるのだろう。ドラゴンあたりをラダトームに送り込めば楽勝なのに」
 確かに、HPが3桁を超えるダースドラゴンを送り込めば、ロトの子孫に万に一つの勝ち目もないだろう。ラダトーム城ですら陥落する可能性がある。にもかかわらず、竜王はそうしていない。なぜだろうか。
 腑に落ちない点は他にもある。弱体化したとはいえ、ラダトームはアレフガルドで最強の兵力を有している。ラダトームを制圧することは、アレフガルドを制圧することとほぼイコールと言っていいはずだ。しかし、竜王は強力な部下たちを送り込まず、申し訳程度にスライムを送り込んでいるにすぎない。 ラダトーム以外に、戦力を割かなければならない“敵”がいるのだろうか。ゴーレムの守る城塞都市メルキドはどうか。メルキドの守りは堅固で、ゴーレムは強力だ。しかし、メルキドは防衛のための守りを行っているだけにすぎない。攻撃を仕掛けてこない以上、竜王軍には脅威ではないはずだ。
 強力な兵力を前線へ出さずに、いったい、竜王は何をしているのか。

 ここで、いったん話を変える。アレフガルドのモンスター分布を思い浮かべてほしい。ラダトーム城の周りにいるのは、スライムやドラキーなどの弱いモンスターだ。アレフガルドを北上し、東方へと分布図を確認していくと、徐々に強いモンスターが増え始める。温泉の町マイラから洞窟を抜け、リムルダールあたりに目をやると、強力なモンスターが数多く配置されていることに気づくはずだ。
 では、逆の視点……竜王の立場でアレフガルド全土の戦力分布を見てみよう。すると面白いことが分かる。竜王は、「竜王の城に近い地域に強いモンスターを配置しているが、遠い地域には弱いモンスターしか送り込んでいない」のだ。一見、ラダトーム城と竜王の城は目と鼻の先にあるように見える。しかし、戦力分布から判断すると、もっとも遠くに位置していることになるのだ。
 ここで最初の問いに戻る。なぜ、竜王はラダトームへ強力な兵力を送り込まないのだろうか。有している兵力や対ラダトームへの戦略から考えても、送り込まない理由はない。だとすれば結論は一つ。「送り込めない」のだ。では、その理由は?


今回のポイント:
何らかの理由により、竜王は遠方へ強力な兵力を差し向けることができない。
ラダトーム城と竜王の城は最も遠い位置関係にある。

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世界観について
モンスターが集団で勇者を襲わない理由
ラダトーム城近辺の敵が弱い理由
竜王は、まほうのかぎを使いこなせば勝てていた
モンスターたちが一定の地域に留まっている理由
竜王とモンスターたちの関係を維持するモノ
ドムドーラが滅んだわけ
竜王時代のモンスターがゾーマ時代のモンスターよりも弱い理由
ゾーマ時代から竜王時代になって、使える呪文の数が減った理由
竜王が竜王の城から出られない理由
もし、竜王が勇者に勝つことができたなら
アレフガルドの戦いは、コップの中の争いだった

システム面について
『ドラゴンクエスト』で発想の転換をしてみる
RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない
続・RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない

おまけ・ドラゴンクエストの遊びかたについて
ドラゴンクエスト100の世界の遊びかた

テーマ:ドラゴンクエスト - ジャンル:ゲーム

竜王は、まほうのかぎを使いこなせば勝てていた

 テレビ番組を見ていて、こんなことを思ったことはないだろうか。
「何で悪役って、いつも同じパターンでやられるんだろう。過去から学習することはないのかな」
 やられ役の例をあげてみよう。お子様に大人気なテレビアニメ「ポケットモンスター」でおなじみ、ロケット団だ。毎回、彼らはサトシとピカチュウたちの前に、様々なシチュエーションで立ちふさがる。が、毎度のことながら、ピカチュウのでんげきか100万ボルトをくらって敗北するのだ。
 アニメの元になったゲームボーイ版「ポケットモンスター」において、ピカチュウはさほど強力なモンスターにランクづけされていない。各種電気攻撃にしても、対策を練ることは十分に可能だろう。ましてや、ロケット団は何度もサトシ率いるピカチュウたちと戦っているのだ。いい加減、有効な作戦の一つくらい考えられるはずだ。
 ロケット団がどのような考えで作戦を考えているのか、ロケット団と交流のない私には全くわからない(おおかた、見栄えやノリを重視しているのだろうが)。ともかく今のやりかたでは駄目だ。間違いなく勝ち目がない。いきあたりばったりの作戦を捨て、「自分たちの作戦が失敗する」ことを前提に作戦を練り上げ、粘り強く戦い続けるべきだ。

 話は変わる。「キャラクターが勝手に動いてくれたので、話を考えるのは楽でした」という漫画家や小説家は多い。しかし。ロケット団が覚醒した場合、シナリオライターは大変な苦境に立たされる。まず、過去と同じやられパターンが使えなくなる。毎回、ロケット団の“作戦”を考えださねばならず、しかも最後にはサトシたちが勝たなければならないのだ。ただし、この方針転換がうまくいった場合、「ポケットモンスター」は劇的なストーリー展開を迎えることになるだろう。「ドラゴンボール」などの大ヒットアニメに化ける可能性さえもある(もちろん逆もありうる)。この方針転換で大ヒットした暁には、私に金一封をいただきたいものだ。もちろん、失敗した場合は自己責任である。
 ちなみにロケット団は、「ポケットモンスター」で彼ら自身のエンディング曲「前向きロケット団」において、「反省会など5秒で十分」などとたわけたことを歌っている。全くもって嘆かわしい。全国600億人のムサシファンのためにも、猛省を促したいところだ。

 閑話休題。竜王の宿敵であるロトの子孫は、倒しても倒しても甦る。なまじっかの戦いかたで勝つことは不可能だ。サトシたちはレベルアップしていないようだが、ロトの子孫は戦えば戦うだけ強くなっていくのだ。最強最悪の恐るべき敵であることを、竜王は正確に認識しているのだろうか。
実を言えば、竜王がロトの子孫に勝つチャンスはわずかに存在する。正確に言えば、「ロトの子孫を勝たせない」チャンスであるが。
 さて、ここで問題だ。ロトの子孫は “まほうのかぎ”を何個まで持てるだろうか? 答えを聞くまでもなく、その数は“6個”だ。まほうのかぎは魔法の扉を開けるときに使われ、魔法の扉はまほうのかぎでしか開けることができない。
 つまり、チャンスは意外なところにあった。ダンジョンや自分の居城に魔法の扉を7つ設置しておけば、ロトの子孫は魔法の扉をあけることができないのだ。魔法の扉はダンジョンや建物への出入りで閉まるから、どうやってもロトの子孫は7つ目の扉を開けることができない。かくして、ロトの子孫は竜王の城へたどりつくことができず、いずれ竜王が完全にアレフガルドを支配するだろう。
 しかし、竜王は魔法の扉を使いこなしていない。ロトの子孫の戦力分析をしなかったことが原因だろう。戦闘力の高い武闘派ばかりを好み、軍師や諜報員などの人材を使いこなせなかった竜王は、軍のトップに立つべき男ではなかったのかもしれない。

 ・・・だが、気になることが一つある。もしも竜王が居城に魔法の扉を7つ設置していたら、本当にロトの子孫は竜王を倒せないのだろうか? 


今回のポイント
・竜王はロトの子孫の戦力分析を怠っていた。
・ロケット団は反省会が短すぎる。

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世界観について
モンスターが集団で勇者を襲わない理由
ラダトーム城近辺の敵が弱い理由
竜王は、まほうのかぎを使いこなせば勝てていた
モンスターたちが一定の地域に留まっている理由
竜王とモンスターたちの関係を維持するモノ
ドムドーラが滅んだわけ
竜王時代のモンスターがゾーマ時代のモンスターよりも弱い理由
ゾーマ時代から竜王時代になって、使える呪文の数が減った理由
竜王が竜王の城から出られない理由
もし、竜王が勇者に勝つことができたなら
アレフガルドの戦いは、コップの中の争いだった

システム面について
『ドラゴンクエスト』で発想の転換をしてみる
RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない
続・RPGというシステムでは、竜王は勇者に勝ち目がない

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